トーセンドナルド　Tosen Donald　　牡　３歳　　※中央競馬　登録抹消

父トーセンラーは半兄に米G1トラヴァーズS勝ちのFlower Alley、全弟に天皇賞・秋を勝ったスピルバーグがいる血統。3歳時にきさらぎ賞を勝ってクラシック戦線に乗り、春の2冠は及びませんでしたが、秋には菊花賞で3着に好走しました。4歳時は未勝利に終わりましたが、5歳初戦の京都記念で2度目の重賞制覇を果たすと、天皇賞・春で2着。秋にはマイルCSで悲願のG1初制覇と距離を問わず活躍。特に京都コースでの強さは特筆ものでした。産駒のデビューは2018年。初年度産駒のザダルがデビュー3連勝でプリンシパルSを制覇し、古馬になってからエプソムCを制して産駒のJRA重賞初勝利を飾りました。他にもアイラブテーラーが京阪杯2着、リステッドレースの淀短距離S勝ちと、質の高い産駒を送り出しています。JRAでの勝ち星は芝に集中していますが、地方のダートでも多くの勝ち上がりを記録しており、舞台を問わない活躍が期待されます。

母系を見ますと、母コドウは浦和1400mで1勝。伯父にJRAのダート1200mで4勝を挙げたトーセンナスクラ、JRA3勝、南関東2勝のトーセンミッションなどがおり、祖母バーガンディーレッドも芝、ダートを問わずに短距離で4勝を挙げた快速馬です。スピード色の濃いファミリーですが、一族には若駒Sを勝ったジムカーナなど中距離の活躍馬もおり、さらに溯れば米G1デルマーフュチュリティ勝ちのミュージックメルシーなどの一流馬も名を連ねています。

本馬は2020年4月24日に浦和800mの新馬戦でデビュー。4コーナー最後方からメンバー中2番目に速い上がりタイムをマークして追い上げましたが、前も止まらずに7頭立ての5着でゴールしました。続く川崎1400mの特別戦で2秒以上離された6着に終わると、いったん休養を選択。4カ月半ほど休ませました。
その休養効果は大きく、10月に浦和1400mの2歳五組戦で復帰すると、馬体重は32kgの大幅増。たくましさを増した姿で登場し、ハナを切って上がりも最速という完璧な競馬で、5馬身差の圧勝で初勝利。続く同舞台の2歳二組戦では、中団からまくり切る強い内容の競馬で後続を3馬身突き放し、鮮やかに連勝を果たしています。
この一戦を最後に、JRAに転入。今年3月に中山芝1200mの1勝クラスで初戦を迎えました。スタートは互角に飛び出しましたが、周りのペースが速く、徐々にポジションを下げるかたちに。4コーナーでは置かれた最後方という位置取りになってしまい、直線も盛り返せずに最下位11着に終わりました。
その後はひと息入れて、7月の福島ダート1150m戦で2戦目。今回も互角のスタートを切りながら最後方に置かれてしまいました。メンバー上位の上がりタイムを使えてはいますが、前の馬をとらえることはできず、今回も最下位の16着。中央の1勝クラスでは荷が重いと判断され、オークションに出品されることとなりました。
浦和で連勝した内容は良く、地方競馬に戻れば即戦力としての期待もかかりますが、本質的にはまだまだこれからの馬。少し気の小さいところがあり、心身ともにじっくりと成長を促していけば、もっといい馬に育っていけそうです。
中央転入後は一戦ごとに馬体も減ってしまい、前走はデビュー戦と大きく変わらない432kgでの出走。これが、450kg台で安定して走れるようになれば成績も伴ってくるだろうというのが陣営の見立てで、そういう意味でも滞在で競馬できる地方競馬のほうが力を発揮しやすいかもしれません。


※南関東4競馬場への転入が可能です。

※阿見TC内セグチレーシングステーブル（茨城県稲敷郡阿見町福田）に在厩しており、預託料は8,800円/日（税込）です。
7月24日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：島川　隆哉