ヒーリングアート　Healing Art　　牝　３歳　　※中央競馬　登録抹消

父ロードカナロアは難攻不落とされた香港スプリントを連覇。短距離界の絶対王者として一時代を築き上げると、種牡馬としても初年度から歴史的名牝アーモンドアイ（牝馬三冠、ジャパンC2回、ドバイターフなどG1・9勝）をはじめとして、ダノンスマッシュ（香港スプリント、高松宮記念など重賞8勝）やステルヴィオ（マイルCS、スプリングS、朝日杯フューチュリティS2着）、ダイアトニック（スワンS2回、阪神C、阪急杯、高松宮記念3着）らを輩出。2世代目以降もサートゥルナーリア（皐月賞、ホープフルS）やパンサラッサ（サウジC、ドバイターフ、天皇賞・秋2着）、ファストフォース（高松宮記念）、レッドルゼル（JBCスプリント、フェブラリーS2着、ドバイゴールデンシャヒーン2着2回）、Tagaloa（MRCブルーダイアモンドS）、ダノンスコーピオン（NHKマイルC）といったG1ウイナーが誕生しており、最近ではレッドモンレーヴ（京王杯SC）、キミワクイーン（函館スプリントS）が重賞制覇。亡きキングカメハメハの強力後継者として令和時代のチャンピオンを担う存在となっています。

一方、母系を見ますと、母サンテミリオンは2010年のオークス馬。全兄のイヴニングスターは中央で勝ち上がり、シャドウモノリスは南関東で既に8勝、おじに目黒記念2着など重賞で活躍したレコンダイト、いとこに中央で3勝を挙げて地方の重賞でも活躍したスティンライクビーがいるなど優秀です。祖母モテックはフランスのG3フロール賞の勝ち馬という血統で、曾祖母Sudakaもフランスで重賞を制しており、一族には欧州の重賞やリステッドレース活躍馬が多数。重厚さの中にも底力を感じさせるファミリーです。

今年1月22日の中山・3歳新馬（芝2000m）でデビュー。17頭立ての1枠1番、さらに連続開催の最終日で、内ラチ沿いの芝は見た目にもダメージが分かるほどで、終始インコースを通らされる展開は非常にタフなものでした。それでも直線に向くと、レースを投げ出すこともなく、最後まで懸命に脚を伸ばす姿は非常に好感が持て、着順こそ8着でしたが、3着馬とは0秒3差、5着馬とは僅かに0秒1差でした。初陣としては悪くない内容だったと思います。

2戦目の2月25日、阪神・3歳未勝利牝（ダ1800m）は、前半から鞍上の手綱が動き、3～4コーナーでペースが上がると、ついていくことができず、後方に下がってしまいました。スタートしてすぐ、ホームストレットで前の馬が蹴り上げる砂を被り、嫌気を出すところがあったため、集中力が持続しなかったのかもしれません。

続く4月22日の東京・3歳未勝利牝（芝2000m）では中団追走から良い手応えで直線を迎えたものの、前を行く左右の馬に進路を塞がれてしまい、仕方なくインコースへ進路を取らなければならない不利を被りました。それでもゴールが近づくするにつれ、段々と加速し、馬群を縫いながら上位に迫りました。9着という着順ほど大きく負けておらず、1着馬とは0秒5差、5着馬とは0秒3。あと一歩で掲示板でした。

この頃から調教時計には変化が見られ始め、4戦目となった5月13日の新潟・3歳未勝利（芝2200m）の最終追い切りでは、美浦坂路で自己ベストとなる53.0-39.0-25.8-13.1をマーク。そして、レースでも中団のインコースを追走し、直線でスルスルと抜け出しを図り、一旦は3番手に上がるなど大きな見せ場を作り、自己最高となる4着で入線。一戦ごとに成長を感じさせ、未勝利クラスでは能力上位であることを実感するレースとなりました。

その後は6月11日の函館・3歳未勝利牝（芝1800m）に出走しましたが、結果9着。上り調子のところでしたので、不可解な結果と思っていたところ、レース後に左後肢第一趾骨骨折（全治3ヵ月）が判明。3歳未勝利番組があるうちの復帰は難しいですが、精密検査の結果、保存療法で復帰を目指せるとのことでしたので、手術は行わない方針で治療を進めています。

今回、所有頭数の整理などの関係で、オークションに出品する運びとなりましたが、競走能力に影響を及ぼすようなケガではなく、完治すれば、引き続き問題なくレースを使えます。2戦目のダート戦では大敗しましたが、地方競馬であれば、この馬の能力、実績からいって、上位の存在であることは間違いなく、砂を被らないようにハナを切るなど、レース運び次第では十分ダートもこなせるはずです。

なお、上記の骨折とは別に、左後肢管骨外側に腫れがあります。歩様にも見せていますが、検査の結果は特に問題はありませんでした。おそらく打撲による症状だと思われ、すぐに治まると思われます。

記載内容を十分に熟読、ご理解いただき、現状有姿、現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。落札後の記載事項に関するキャンセル、落札から一週間以上経過後のキャンセルおよび価格交渉には一切応じられません。また、現状に不安がある方は現在厩場所で獣医検査を受けるなど、必ず事前に状態把握およびご納得をいただいたうえでのご入札を重ねてお願いいたします。

また、先述の通り、オークス馬サンテミリオンの娘で、父は2023年JRAサイアーランキングで1位を快走するロードカナロア。誰もが認める良血馬ですので、ゆくゆくは繁殖牝馬としても大きな期待が掛けられる逸材です。将来の繁殖牝馬候補としてもぜひご検討ください。


※2023年6月11日の競走にて左後肢第一趾骨骨折を発症。事故見舞金11号（競走中の事故により事故発生の日から3ヵ月以上中央競馬の競走に出走できなくなった場合）を受給しています。

※南関東4競馬場への転入はできません。

※阿見TC内セグチレーシングステーブル（茨城県稲敷郡阿見町福田）に在厩しており、預託料は9,350円/日（税込）です。
6月24日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：社台ファーム