エリカキルシェ　　牝３歳　　※中央競馬　登録抹消

父マインドユアビスケッツは米国で生産、調教され、2歳時は未勝利に終わったものの、3歳初戦の4月に初勝利、7月の米G2アムステルダムSで重賞初制覇。秋にBCスプリントで2着に好走すると、続く米G1マリブSで初のビッグタイトルを手にします。その後も4、5歳時にUAE・G1ドバイゴールデンシャヒーンを連覇するなど、マイル以下でスピードを見せつけて重賞通算6勝を挙げました。5歳で引退後は日本で種牡馬入りし、2022年にデビューした初年度産駒からデルマソトガケがダート3連勝で全日本2歳優駿を制し、G3サウジダービー3着を経てG2UAEダービーに優勝と国内外で活躍。他にもマルカラピッドがエーデルワイス賞を優勝、地方競馬でもノブノビスケッツが重賞（金沢・北日本新聞杯）を勝っています。主戦場はダートですが、芝でもホウオウビスケッツが新馬戦、フリージア賞と連勝し、スプリングSで2着、日本ダービーで0秒2差6着に善戦。ショーモンがデイリー杯2歳S、アーリントンCともに3着に好走するなど、距離や馬場を問わず幅広いカテゴリーで活躍しています。

一方、母系は独オークス馬Diuに遡る由緒あるファミリー。Diacada（独G2ヘンケルレネン）やDesidera（独G3ベルリン大賞）を産んだDiasprinaを4代母に持ち、祖母は独G3フィナンツグルペ賞の勝ち馬ダリシア。おじにケンタッキーダービーとドバイワールドCを制して種牡馬入りしたアニマルキングダム、ラジオNIKKEI賞3着ディープキング、おばに福島牝馬S3着サトノダムゼルなど活況を呈しており、近親にもDaveron（米G2ボールストンスパS）やMarch to the Arch（米G2キングエドワードS）、Global Access（米G3オンタリオダービー）といった重賞ウイナーが並んでいます。

2020年のセレクトセールにて1870万円で落札。2022年6月にJRAより早期デビューを果たし、函館・2歳新馬（芝1200m）ではいきなり1番人気に推されるほどの逸材でした。そして、3戦目となった中山・2歳未勝利（ダ1200m）に出走すると、抜群のロケットスタートでゲートを飛び出し、ハナを奪取。マイペースに加え、時計で出やすい不良馬場も味方につけ、持ち前のスピード能力を発揮すると、最後まで先頭を一歩も譲らず、そのまま逃げ切りました。

その後もダート短距離戦を中心に出走を重ねましたが、初勝利時のようになかなか思うように先行させてもらえないレースが多く、また何とか前につけることができても、ハイペースの中、最後まで息が持たず失速してしまうなど、1勝クラスでは上位争いを演じることができませんでした。

ブリンカーを装着したり、距離を延長したりするなど、打開策も試みましたが、結局キッカケを掴むことはなく、関係者と協議した結果、環境を変えてリスタートさせてあげることが一番という結論に至ったため、今回のオークションに出品する運びとなりました。セレクトセール出身で、デビュー戦で1番人気になった逸材。現状では心身ともに成長力に欠け、幼さを感じますが、3歳とまだ若いだけに新たな環境下で覚醒する可能性は十分あると思います。

なお、今年3月26日のレース後、左前管骨剥離骨折が判明。約4ヵ月の休養を経て、7月に復帰を果たしました。復帰後、2戦を消化し、特に問題はありませんので、引き続きレースを使っていけると思いますが、入札前に過去の病歴など、記載内容を十分に熟読、ご理解いただき、現状有姿、現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。落札後の記載事項に関するキャンセル、落札から一週間以上経過後のキャンセルおよび価格交渉には一切応じられません。また、現状に不安がある方は現在厩場所で獣医検査を受けるなど、必ず事前に状態把握およびご納得をいただいたうえでのご入札を重ねてお願いいたします。


※2023年3月26日の競走にて左前管骨剥離骨折を発症。事故見舞金11号（競走中の事故により事故発生の日から3カ月以上出走できなくなった場合）を受給しています。

※南関東4競馬場への転入が可能です（C1クラス）。

※阿見TC内セグチレーシングステーブル（茨城県稲敷郡阿見町福田）に在厩しており、預託料は9,350円/日（税込）です。
8月19日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：三木　正浩