ランスオブビーナス　　牝３歳　　※中央競馬　登録抹消

父ブラックタイドは３歳時に若駒S、スプリングSを勝って皐月賞に駒を進め、２番人気の支持を集めましたが、出遅れが響いて16着と思わぬ大敗。その後は屈腱炎を発症し、長期の休養を余儀なくされました。２年以上の休養期間を経て５歳時に復帰したあとも勝ち星に恵まれませんでしたが、オープン特別で３度の2着や、中山金杯での３着など高いレベルで活躍。もし、故障がなければ、１歳年下の全弟ディープインパクトのライバルとなっていたかもしれないと惜しまれます。弟に遅れての種牡馬入りとなりましたが、初年度からデイリー杯２歳S勝ちのテイエムイナズマなどを送り出し、その後もマイネルフロスト、タガノエスプレッソなどが活躍。３世代目からはG1を７勝したキタサンブラックという超大物が誕生し、弟の代役以上の活躍を見せています。また、初年度から地方の重賞勝ち馬もコンスタントに出しており、あらゆる場面で産駒は躍動しています。

母系を見ますと、半姉のランスオブアースはJRAのダートで３勝を挙げており、兵庫チャンピオンシップ、関東オークスで3着になるなど交流重賞でも好走。同じく半姉のランスオブニンフは園田で２勝を挙げています。母マイスクエアワンはJRAで入着止まりでしたが、そのきょうだいは叔父のロングサクセッションは佐賀で７勝を挙げて現在も活躍中。母のいとこには米G2ポカホンタスS勝ち馬クリスティナズジャーニーなどがおり、英国で１勝の祖母シビサーバの半兄には、JRA5勝を挙げ、朝日チャレンジC3着のトゥルーサーパスがいます。3代母ダンシングミラージュ、４代母フレイミングリーヴスともに米国の重賞入着馬で、一族にはドバイゴールデンシャヒーンなどを勝ったキンセイルキングがいるなど質の高いファミリーとなっています。

本馬は2023年５月20日に京都ダート1800ｍの３歳未勝利戦でデビュー。やや頭を上げ気味のスタートでそこまでダッシュがつかず、馬群の後方よりの位置取りでの競馬となりました。向こう正面に入ってから早めにステッキで気合をつけられると、徐々にエンジンがかかり、３、４コーナーでは馬の間の狭いスペースでもひるまずに加速。そのまま長く脚を使って16頭立ての5着と経験馬相手にいきなり掲示板を確保しました。上がりタイムもメンバー３位と、期待に持てる内容だったといえるでしょう。
２戦目の阪神ダート1800ｍ戦では16頭立ての３番人気の支持。初戦と比べるとしっかり行き脚がつき、前からそこまで差のない中団で流れに乗りましたが、３、４コーナーの反応がもうひとつで、追い上げることができず、流れ込むような格好で9着まで。続く新潟ダート1800ｍ戦でもラストにピリッとした脚が使えずに9着に終わっており、芝を試した前走の小倉2000ｍ戦もラストはそれなりに脚を使ったものの18頭立ての12着まで。この4戦でおオークション出品となります。

牝馬ですが500㌔前後の馬格を誇り、見栄えのする馬ですが、そのぶんなかなか緩さが解消しない現状です。デビューも遅くなってしまい、競馬でもパンチ不足の感じが続いてしまいました。そのぶん伸びしろは大きいと思いますし、成長を待ちながら使っていけば、先々はいいところを見せてくれると思います。地方のダートにも強い血統ですし、将来性にご期待いただければと思います。


※南関東4競馬場への転入はできません。

※宇治田原優駿ステーブル（京都府綴喜郡宇治田原町郷之口豊前丈）に在厩しており、預託料は12,100円/日（税込）です。
9月2日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：五影　隆則