シルバーステラ　　牝３歳　　※中央競馬　登録抹消

父シルバーステートは新馬戦こそ後のヴィクトリアマイル優勝馬アドマイヤリードの2着に敗れましたが、続く未勝利戦、紫菊賞を連勝。クラシック候補に名乗りを上げました。ところが、年明けに屈腱炎が判明して長期休養を余儀なくされます。1年7カ月もの休養明けとなったオーストラリアTを快勝すると、続く垂水Sをレコード勝ちしてオープン入り。いよいよ本領発揮かと思われたところで屈腱炎が再発。結局5戦4勝という成績で引退しました。種牡馬入りしてからは、ファンの間で「幻のダービー馬」と呼ばれたポテンシャルを産駒によく伝えており、2021年にデビューした初年度産駒が続々と勝ち上がり。ダリア賞勝ちのベルウッドブラボー、野路菊S勝ちのロンなどを送り出し、ウォーターナビレラがファンタジーSで重賞初制覇を果たして桜花賞2着。その後もNZT勝ちのエエヤン、七夕賞勝ちのセイウンハーデスなどが登場し、馬産地での評価は急上昇しています。

母系を見ますと、母ファインステラは浦和でデビュー戦を大差勝ちしながら、その1戦のみで引退、繁殖入り。祖母メジロラルゴはJRAの芝とダートで1勝ずつ。3代母メジロゲーベルは芝の長丁場で3勝を挙げ、その半兄に4勝を挙げたメジロゴーギャンがいるなど、きょうだいも堅実に走っています。6勝を挙げた4代母メジロエマは菊花賞、有馬記念で3着となったメジロイーグルの半妹。一族には3冠牝馬メジロラモーヌや高松宮杯を勝ってダービー、天皇賞・秋で2着のメジロアルダン、日経新春杯などを勝ったメジロランバダといったメジロブランドの一流馬が名を連ねています。

本馬は2022年12月10日に中山芝1600mの新馬戦でデビュー。平均的なスタートから行き脚もつき、差のない中団馬群の中につけました。回りを囲まれて、2コーナーで軽く促す場面がありましたが、その後の追走はスムーズ。直線で広いスペースに持ち出されてからもしっかりと脚を使い、皐月賞、ダービーに駒を進めるホウオウビスケッツから0秒9差の5着に健闘しています。2、3着馬も勝ち上がる粒ぞろいのメンバーの中で、3位タイの上がりタイムをマークしたことも評価できるでしょう。
続く同舞台の2戦目では、初戦以上のスタートを決め、道中は逃げ馬をピッタリとマークする格好で追走。直線の決め手勝負でやや見劣りましたが、やはり春の2冠に参戦するメタルスピードから0秒7差の5着に踏ん張っており、走破時計も1秒詰めてきました。ここも2、3着馬が勝ち上がり、4着馬は現2勝クラスという顔ぶれでしたし、それを考えれば十分な内容だったといえます。
その後は3カ月以上の休養期間を設け、4月の東京芝1400m戦で復帰すると、着順こそ7着と落としましたが、着差は0秒7差。好位追走から残り200m付近で一旦は先頭に立つなど見せ場十分の内容でした。ところが、その後のローカル開催に移ってからは結果が出せておらず、福島、新潟で走ってともに14着に終わりました。

輸送や環境の変化に弱いところがあるようで、関東圏での競馬では何とか我慢できていましたが、長距離輸送で力を出せなかったとみています。小柄な牝馬でもありますし、滞在で使える地方競馬向きのタイプといえるかもしれません。デビュー当初の走りができれば、すぐに勝ち上がりのチャンスが巡ってくるのではないでしょうか。


※南関東4競馬場への転入は可能です。

※ケイツーステーブル（茨城県牛久市奥原町・KSトレーニングセンター内）に在厩しており、預託料は7,700円/日（税込）です。
9月2日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：井山　登