ヴィクターアーク　　牝３歳　　※地方競馬　在籍

父デクラレーションオブウォーは米国産で、愛国の名門A・オブライエン厩舎に所属。2、3歳時は5戦してG3を1勝したのみでしたが、4歳時に本領を発揮しました。6月のクイーンアンSでG1初制覇を果たすと、8月には英インターナショナルSも制覇。秋には米国に遠征してBCクラシックに挑戦して僅差の3着となり、この一戦を最後に種牡馬入りしています。初年度産駒のOlmedoが仏1000ギニーを制して産駒のG1初制覇。その後も米国やシャトル種牡馬として豪州でも供用され、米G1ベルモントダービー勝ちのGufo、豪G1メルボルンC勝ちのVow And Declareなど、各地で活躍馬を送り出しています。日本に輸入された産駒もユニコーンS2着デュードヴァンやリステッドレース勝ちのジャスパージャックなどが活躍。2019年からは日本で供用されており、昨夏よりデビューとなったタマモブラックタイ（ファルコンS）やトップナイフ（ホープフルS2着、札幌記念2着、弥生賞2着）を筆頭に、本邦1年目の産駒たちも続々と勝ち名乗り。さらには2世代目のセットアップが先々週の札幌2歳Sを完勝し、シランケドが先週末の紫苑Sで3着に好走しています。

一方、母系を見ますと、母ヒストリアドリームは中央未勝利でしたが、新馬戦で1番人気に支持され4着がある素質馬。おばサリエルは4勝を挙げてファルコンS3着、小倉2歳S4着と重賞でも活躍。おじウインレジェンドは3勝を挙げ、葵Sを勝っています。いとこには先日のコリアスプリントを完勝し重賞3勝目を挙げたリメイク。祖母シンコウノビーはファンタジーS2着、阪神3歳牝馬S5着など重賞やオープンで好走しました。4代母Where You Leadは英オークスの2着馬で、その子孫には凱旋門賞などに優勝したRainbow Quest、サセックスSなど英G1を2勝したウォーニング、英G1デューハーストS勝ちのScenic、英愛ダービーを制したコマンダーインチーフなど、競走馬としても種牡馬としても活躍した名馬が多数出ており、ファミリーの優秀さが伝わってきます。

今年7月12日の門別・3歳以上C4-3（ダ1000m）でデビューしました。本馬以外は全てレース経験馬という組み合わせでしたが、単勝1番人気に推されたように、初戦からその能力を高く評価されていました。そして、好スタートからダッシュを利かせて一気にハナに立つと、そのままレースを完全にコントロール。抜群の手応えで最後の直線を迎えると、一気に後続を突き放し、残り200ｍからは一度もステッキが入ることなく、ゴール前では流す余裕すら見せながら、6馬身差の圧勝で見事に初陣を飾りました。今後に夢が膨らむ内容で、もう1勝したらJRAに移籍して勝負したい、と画策していたのですが、その後も常に1番人気におされたものの、5、2、3着と惜敗。このままホッカイドウ競馬や、他場の地方競馬なら非常に楽しみな逸材ではありますが、JRAを念頭に置いていたことから、正直これらの結果は残念でしかありませんでした。今後、勝利を挙げ、移籍条件に満たしたとしても、2勝目までに時間がかかったことを考えると、JRAではかなり厳しい戦いになってしまうでしょう。そこで続戦を断念し、今回のオークションに出品する運びとなりました。

【本馬についての現状説明】
デビューが遅くなりましたが、初戦から好内容を見せていきなり勝利を飾ってくれました。高いスピード能力がありますし、今後も十分にやれると思いますが、オーナー様のご都合により、出品する運びとなりました。馬格は480kg前後と恵まれていますし、スピードもセンスもありますので、どこに移っても問題ないでしょう。（ホッカイドウ競馬・田中淳司調教師）


※南関東4競馬場への転入はできません。

※岡田牧場 目名共同トレーニングセンター（北海道日高郡新ひだか町静内目名）に在厩しており、預託料は7,700円/日（税込）です。
9月16日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：西村　憲人