ヤマイチラブリー　　牝３歳　　※地方競馬　在籍

父ラブリーデイは新馬、野路菊Sを連勝するなど早い時期から注目を集めていましたが、本領を発揮したのは古馬になってから。5歳時の中山金杯で重賞初制覇を飾ると、続く京都記念にも勝利。同年の鳴尾記念を勝って挑んだ宝塚記念でG1初制覇を果たします。秋は始動戦の京都大賞典を快勝し、続く天皇賞・秋も制覇。この年の最優秀4歳以上牡馬に輝きました。その後もG1で安定した成績を残し6歳いっぱいで引退、種牡馬入りしています。2020年に初年度産駒がデビュー。JRA初勝利となったジャカランダレーン（ダリア賞3着、もみじS3着）や、セブンデイズ（昇仙峡特別）が準OPで活躍し、ゾンニッヒがダービー卿CT3着後に青函Sを快勝、ラブリークイーンが古町Sを勝ってOP入り。セカンドクロップからはプライルード（大井重賞2勝、全日本2歳優駿3着）、そしてサードクロップからはグリューネグリーン（京都2歳S）、ミニアチュール（東北優駿など岩手重賞7勝）、エムエスドン（笠松・ライデンリーダー記念）と中央・地方双方で立て続けに重賞ウイナーが誕生しています。

一方、母系はムービースター（中山記念、金鯱賞など重賞4勝、天皇賞・秋2着）やオースミタイカン（函館記念2着）、リガメエントキセキ（船橋重賞3勝、ジャパンダートダービー5着）らを産んだダイナビームを4代母に持つ有力ファミリー。おばにサマーアクトレス（石打特別、鎌ケ谷特別2着）、おじに盛岡の重賞勝ち馬マイネルビスタ、いとこに準OP馬ファイブフォース（函館日刊スポーツ杯、しらかばS2着）、近親にマイネルディーン（東京スポーツ杯2歳S3着、福島記念4着）やマイネルディアベル（クロッカスS、朝日杯フューチュリティS4着）など活力に満ちており、中央在籍時に3勝、南関東で9勝を挙げた半兄フミノインパルスをはじめ、兄姉5頭が勝ち上がっている点も見逃せません。

2022年にホッカイドウ競馬よりデビュー。初戦から1番人気になるなど、素質の片鱗を窺わせていましたが、先行力や直線での粘りには水準以上のものを感じるものの、あと一歩のレースが続き、2歳時は7戦（0.2.1.4）。掲示板を外したのは僅かに1回のみでした。2022年シーズン終了後も他場へ移籍せず、そのままホッカイドウ競馬に在籍。今年4月から再び初勝利を目指して奮闘していましたが、3、3、8、4着と、やはり堅実に走るもののあと一歩の結果でした。

転機が訪れたのは今年6月。ブリンカーを初めて装着してみたところ、結果こそ4着でしたが、持ち前のスピード能力を遺憾なく発揮してくれた印象を与え、着順以上に手応えを感じる内容でした。そして、C4クラスに格付けされ、年上の馬と対戦するなど、メンバー構成が変わったことも追い風となったようで、さらに安定感が増し、迎えた8月2日の門別・びらとり和牛賞（ダ1000m）では3番手追走から3～4コーナーで進出を開始し、先頭に立つと、最後の直線ではこれまでの勝ち味の遅さがウソのような走りっぷりで、ライバルを圧倒。結局2着馬に5馬身差をつける圧勝で初勝利を飾りました。続く8月15日の門別・3歳以上C4-3（ダ1000m）も2馬身半差の完勝。C3クラスへ昇級すると、距離を戻した昇級2戦目の9月13日の門別・3歳以上C3-2 C4-1（ダ1000m）を快勝。ここまで3勝を挙げています。

ただ、C2クラスに昇級したここ3戦は1000mで6、6着、1200mで11着と思うような結果が出ていません。そして、今週でホッカイドウ競馬の2023年シーズンが終了することから、このタイミングで新たなオーナー様を探すべく、今回のオークションに出品する運びとなりました。いいスピードと先行力を持っていますので、環境や競馬場が変わってもコンスタントに力を発揮してくれるタイプだと思います。近走はホッカイドウ競馬のC2クラスの厚い壁を痛感する結果となっていただけに、移籍して条件や相手関係が大きく異なれば、再び上位争いに加わることも十分あるでしょう。

【本馬についての現状説明】
この10月からC2クラスに昇級しました。その結果からも分かるように、クラスが上がって、スピード不足が否めない状況です。他場へ移り、条件や相手関係が変わってくれば、前進の可能性はあるでしょう。（ホッカイドウ競馬・角川秀樹調教師）


※南関東4競馬場への転入が可能です。

※門別競馬場・角川秀樹厩舎（北海道沙流郡日高町富川駒丘）に在厩しています。預託料につきましては、サラブレッドオークション事務局にお問い合わせください。
11月11日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：西村 豊