サクラトップヒル　　牡５歳　　※地方競馬　在籍

父キンシャサノキセキは高松宮記念連覇を含む、短距離重賞7勝を挙げた快速馬。種牡馬入り後は、産駒が様々なカテゴリーで活躍を収めており、近年では地方競馬や中央ダートサイアーランキングの上位にもランクインし、さらなる飛躍を遂げています。

一方、母系は姪にグランブリッジ（関東オークスなど交流重賞4勝、JBCレディスクラシック2着2回）がおり、ニッポーテイオー（天皇賞・秋などG1・3勝）やタレンティドガール（エリザベス女王杯）でお馴染みの名門ビューチフルドリーマーの系統で、曾祖母はエリザベス女王杯を制したビクトリアクラウン。近親にはグレイトパール（アンタレスS、平安S）やセイコーサンデー（目黒記念3着）、アルトップラン（東海S3着）、カチューシャ（スパーキングレディC2着）、ビューチフルロマン（根岸S3着）など活躍馬が目白押しとなっており、いとこにトミケンユークアイ（マリーンS3着）が存在。母ブロンコーネはフローラSで2着に好走しています。

2020年の北海道セレクションセールにて1,100万円で落札。栗東・佐々木晶三厩舎に入厩し、2022年2月20日の阪神・3歳新馬（ダ1400m）でデビューしました。スタートでやや後手を踏み、後方からの競馬となった中、3コーナー過ぎから外を通って進出を開始。最後の直線では、回転の速い小気味よいフットワークでグイグイと上位に迫ってくれましたが、前半のロスが最後まで響いてしまい結果3着まで。1着馬は逃げ切りで、2着馬および4～6着馬はいずれも先行勢といういわゆる“前残りの競馬”だったように、ゴール前の脚色は本馬が際立っていました。現に上がり3ハロンタイムはメンバー中1位にあたる37秒7。同2位のモズリッキー（2024年1月6日の京都・門松Sを優勝しオープン入り）が38秒3と、断トツの末脚だったことが客観的に見ても明白でした。

この様子なら初勝利は近い。と誰もが思ったものでしたが、「好事魔多し」とはよく言ったもので、レース後に左橈側手根骨骨折が判明。長期休養を余儀なくされました。当時は3歳未勝利戦がまだあるうちに復帰が叶うか、非常に微妙な状況でしたが、本馬の高い能力を信じ、そのまま中央での続戦が決定。なんとか3歳未勝利戦最終日となった9月4日の小倉・3歳未勝利（ダ1700m）で復帰しました。直前の追い切りとなった8月31日の栗東坂路では53.2-38.1-24,7-12.2の好時計を加速ラップでマーク。しかも、併せた相手が当該週に3勝クラスの新潟・古町Sを快勝し、オープン馬となるルリアンで、先行したまま2馬身以上も先着するという圧巻のパフォーマンスを披露するなど、とても骨折休養明けの未勝利馬とは思えない動きでした。ただ、これが2戦目であったように、キャリアの浅さが影響したことに加え、今振り返ると、明らかに距離が長すぎました。3～4コーナーで失速し、そのまま巻き返すことなく14着となりました。

この結果を受け、中央での続戦を断念し、兵庫で再出発することが決定。そして、移籍初戦となった2023年5月11日の園田・C2一（ダ1400m）では4コーナーで早くも先頭に立つと、直線では独走状態となり、7馬身差の圧勝で嬉しい初勝利。デビュー戦で見せた素質の片鱗はやはり伊達ではありませんでした。さらに続く6月8日の園田・C1（ダ1400m）でも5馬身差で再び圧勝。破竹の2連勝で分かるように、やはり能力が一枚も二枚も上でした。

その後、5ヵ月ほどリフレッシュ休養を挟み、11月に復帰。3着、2着、3着と歯痒いレースが続いていましたが、先週1月31日の姫路・C2一（ダ1400m）で見事に3勝目を飾りました。しかも、勝ち時計の1分31秒9はこのひとつ前のレースであるC2二よりも2秒1、同日のメインレースであるB2クラスの特別戦より2秒も早い好タイム。非常に価値のある勝利でした。これで中央復帰の条件である3勝目をクリア。即戦力として大きな期待を寄せながら、バトンを引き継いでいただけるこのタイミングがベストであると考え、今回のオークションに出品する決断をいたしました。

デビュー戦の1着馬レオノーレ、同じく2着馬モズリッキーは現在、ともに中央でオープン馬となっています。彼らと差のない競馬を見せた本馬も、決してヒケを取らない能力の持ち主だと確信していますので、ゆくゆくは重賞戦線を賑わすことがあるかもしれません。新天地での走りが非常に楽しみな逸材です。

なお、記載内容を十分に熟読、ご理解いただき、現状有姿、現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。落札後の記載事項に関するキャンセル、落札から一週間以上経過後のキャンセルおよび価格交渉には一切応じられません。また、現状に不安がある方は現在厩場所で獣医検査を受けるなど、必ず事前に状態把握およびご納得をいただいたうえでのご入札を重ねてお願いいたします。

【本馬についての現状説明】
調教では前向き過ぎるくらい元気いっぱいです。馬格もあります。現状では特に問題ありませんが、古傷の左ヒザをケアしながら、ローテーションを組んでいけば今後も楽しみだと思います。（園田競馬・森澤友貴調教師）


※2022年2月20日（3歳時）の競走後に左橈側手根骨骨折が判明。見舞金9号(競走中の事故により事故発生の日から6ヵ月以上出走できなくなった場合)を受給しています。同月に骨片摘出手術を実施しています。

※南関東4競馬場への転入はできません。

※園田競馬場・森澤友貴厩舎（兵庫県尼崎市田能）に在厩しています。預託料につきましては、サラブレッドオークション事務局にお問い合わせください。
2月10日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：(株) トップフェロウ（インボイス登録あり）