タルマエロマエ　　牝４歳　　※地方競馬　在籍

父ホッコータルマエはチャンピオンズCやJBCクラシック、東京大賞典2連覇、川崎記念3連覇など、日本競馬史上初となるG1級10勝を達成した稀代のダート巧者。サンデーサイレンスを持たない血統構成と雄大にして重苦しさのない捌きに人気が集まり、7年に亘って毎年150頭を超える種付けを行う盛況ぶり。中央ではブリッツファング（兵庫CS）やレディバグ（スパーキングレディーC、南部杯3着）、ゴライコウ（JBC2歳優駿）をはじめ、メイショウフンジン（仁川S、白山大賞典2着）やメイショウオーロラ（関東オークス3着）、ブライアンセンス（ユニコーンS3着）、地方では南関東重賞4勝ヒーローコール（全日本2歳優駿4着）や、ギャルダル（大井重賞・フジノウェーブ記念、東京ダービー2着）、ママママカロニ（大井重賞・ゴールドジュニア）、グラーツィア（園田・園田プリンセスCなど地方重賞3勝）、ニネンビーグミ（兵庫重賞2勝）、ディアリッキー（盛岡重賞・ヴィーナススプリント、大井重賞・東京プリンセス賞2着）、ウルトラノホシ（佐賀重賞2勝、ブルーバードC4着）を筆頭にダートを主戦場として次々に活躍馬を送り出しています。

一方、母系を見ますと、母クイーンマグノリアは東京ダート1400ｍで新馬勝ちしており、祖母エヴァンタイユは米重賞で2着。おじにStraight Story（米G2オータムS）やストロングサウザー（マーキュリーC、佐賀記念）、いとこにGambling Girl（米G1ケンタッキーオークス2着）、近親には米G1・3勝Take Charge Lady（スピンスターS連覇、アシュランドS）、種牡馬Omaha Beach（マリブS、アーカンソーダービーなど米G1・3勝）、米2歳最優秀牝馬Take Charge Brandi（米G1BCジュヴェナイルフィリーズ、米G1スターレットS）、輸入種牡馬ウィルテイクチャージ（米G1トラヴァーズS、米G1クラークH）など活況を極めています。

2022年9月11日の中山・2歳新馬（ダ1800m）でデビュー。外目の枠から勢いよく飛び出し、1番人気で果敢に逃げたニシノカシミヤの直後につける展開となりました。淡々とした流れの中、3～4コーナーで徐々にペースアップされていくと、3番手以下が離れ始めて、前2頭の一騎打ちの様相に。最後の直線では逃げるニシノカシミヤと、追うタルマエロマエの熾烈なデッドヒートが展開され、残り100mで本馬が僅かに前へ出ると、どちらも一歩も譲らず、並走したままゴールイン！クビ差で見事にデビュー勝ちを収めました。3着馬はさらに8馬身も離れており、前2頭の強さが際立つレースでした。ちなみにこの時、ともに激闘を演じた2着のニシノカシミヤは、次走を4馬身差で圧勝すると、同年12月には中京・寒椿賞（ダ1400m）にも勝利。さらに昨年6月3日には、古馬との初対戦となった東京・3歳以上2勝クラス牝（ダ1600m）を再び4馬身差で圧勝。現在はけれんみのない逃げ脚を武器に、準オープン馬として存在感を示しています。

そのニシノカシミヤに勝利したゆえに、本馬も2勝目、3勝目を挙げる力は当然あったと思われますが、続く12月11日の中山・2歳1勝クラス（ダ1800m）がまさかの14着。初勝利時よりも走破時計が遅く、実力を発揮できていないのは明らかでした。続く2023年1月28日の東京・3歳1勝クラス（ダ1600m）では3、4番手につけたものの、直線で脚が止まってしまい12着。さらにレース後には右前橈骨遠位端骨折が判明。半年以上の長期休養を余儀なくされました。8月に復帰を果たし、新潟のダート1800m戦と東京のダート1400m戦でそれぞれ1戦を消化しましたが、やはりデビュー戦の時のような素晴らしい走りは見られず、ともに2桁着順に敗退。一度狂ってしまった歯車を戻すことはなかなか容易なことではなく、これ以上JRAで続戦しても、変わり身が期待しづらい状況だったことから、12月には南関東の川崎競馬へ移籍しました。

移籍初戦となった12月14日の川崎・ブルーマウンテン賞（ダ1500m）では2番人気の高支持を集めるなど、2勝目の期待が高まりましたが、スタートで外へフラつくような恰好の発馬となってしまい、後方からの競馬となってしまいました。それでも道中の雰囲気は決して悪くなく、特に向こう正面から3コーナーにかけては馬なりで前との差を詰め始めるなど、直線での上位進出を予感させる動きでしたが、4コーナーでいざ追い出しにかかると、全く伸びる気配がなく、そのまま失速。結果10着と、ホロ苦い再出発となってしまいました。今年に入り、1月4日の川崎・黒豆賞（ダ1500m）、2月1日の川崎・立山賞（ダ1500m）と続戦しましたが、ともに11着。調教などの雰囲気は悪くなく、毎回今度こそ！と変わり身を期待していたのですが、いざレースになると実力を発揮できていません。

これ以上、川崎で続戦しても厳しい状況が続きそうであることから、今回、環境を大きく変えてあげるべく、新たなオーナー様を探す決断をいたしました。デビュー戦でのセンスと勝負根性を感じる走りから考えると、その後、ここまで惨敗を繰り返すことは、さすがに想像できませんでした。キッカケひとつで本来の実力を発揮してくれそうな雰囲気がありますし、父ホッコータルマエ×母の父ゴールドアリュールという血統構成でもありますので、決して2歳で終わるような早熟馬でもないでしょう。ダート適性にも疑いの余地はありませんし、なんとか地方競馬で本来の姿を取り戻してくれたらと願っております。

なお、過去の病歴など、記載内容を十分に熟読、ご理解いただき、現状有姿、現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。落札後の記載事項に関するキャンセル、落札から一週間以上経過後のキャンセルおよび価格交渉には一切応じられません。また、現状に不安がある方は現在厩場所で獣医検査を受けるなど、必ず事前に状態把握およびご納得をいただいたうえでのご入札を重ねてお願いいたします。

【本馬についての現状説明】
中央で新馬勝ちしたほどの逸材ですので、やはり能力はありますね。気性が素直で扱い易く、もっと走れて良い馬だと思いますが、川崎では結果を出すことができませんでした。（川崎競馬・山崎尋美調教師）


※2023年1月28日（3歳時）の競走で、右前橈骨遠位端骨折を発症。事故見舞金9号（競走中の事故により事故発生の日から6カ月以上出走できなくなった場合）を受給しています。

※南関東4競馬場への転入が可能です。

※阿見TC内セグチレーシングステーブル（茨城県稲敷郡阿見町福田）に在厩しており、預託料は9,350円/日（税込）です。
2月10日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：吉田 千津（インボイス登録あり）