ラリック　　牡６歳　　※地方競馬　在籍

父オルフェーヴルは2011年のクラシック三冠馬。二度の凱旋門賞挑戦、そして8馬身差の圧勝となった引退レースの有馬記念に至るまでG1を6勝、走るたびにドラマを生む稀代の個性派でした。種牡馬入り後は初年度産駒のラッキーライラック（大阪杯、エリザベス女王杯連覇、香港ヴァーズ2着）とエポカドーロ（皐月賞、日本ダービー2着）がG1戦線で大活躍。その後も2世代目からマルシュロレーヌ（BCディスタフ）やシルヴァーソニック（ステイヤーズS、レッドシーターフH）、ショウリュウイクゾ（日経新春杯）、ジャスティン（東京盃、カペラS）、アンドラステ（中京記念）、3世代目からウシュバテソーロ（ドバイワールドC、東京大賞典連覇）やショウナンナデシコ（かしわ記念、エンプレス杯）、オーソリティ（青葉賞、アルゼンチン共和国杯連覇、ネオムターフC）、ギルデッドミラー（武蔵野S）、4世代目からソーヴァリアント（チャレンジC連覇、セントライト記念2着）やラーゴム（きさらぎ賞、浦和記念2着）、5世代目からはライラック（フェアリーS、エリザベス女王杯2着）やミクソロジー（ダイヤモンドS）、メモリーレゾン（秋華賞4着）らが躍進。国内外、芝・ダートを問わず、あらゆるカテゴリーにおいて勢力を伸ばしています。

一方、母系を見ますと、母アルテリテはフランスでデビューしG1サンタラリ賞2着など活躍したのち米国に移籍してG1ガーデンシティSに優勝した活躍馬。半兄アルテヴェルト、半姉アルテフィーチェがともに中央の芝で勝ち上がった他、半弟アッシャーカットは高知で勝ち星を収めています。母のいとこには欧州のリステッドレース好走馬が多数おり、曾祖母Lunabaの半妹にはフランスで重賞2勝を挙げたセリメーヌがいるなど優秀なファミリーで、仏G1サンタラリ賞などを勝ったAsk for the Moonも同じ一族の出身。ますます勢いを増していきそうな牝系です。

2020年10月にJRAよりデビュー。京都・2歳新馬（芝2000m）ではのちの重賞馬グロリアムンディの4着に好走したほか、新潟のダート1800m戦でも2着1回、3着1回。3歳秋に園田で2連勝を飾り、JRA復帰を果たしましたが、1勝クラスでは掲示板に載ることができず、2022年11月10日のサラブレッドオークションに出品されていたことから、当方が落札いたしました。

その後は兵庫の飯田良弘厩舎へ。B2からのリスタートとなり、移籍3戦目の姫路・カンザクラ賞（ダ1800m）を快勝。B1昇級後も、2着3回を含む6戦連続で4着以内と、安定して上位争いに加わり、昨夏にはA2・B1の混合戦でも格上を相手に3着に入るなど、段々と力を付けていることが分かりました。ところが3ヵ月の休養を挟み、B2降級初戦となった昨年11月28日の園田・朝来市岩津ねぎ特別（ダ1870m）で8着に敗れると、その後も3、10、6、11着。さらにC1に降級となった前走、3月21日の園田・C1（ダ1700m）でも9着と、1年前のような走りが見られません。2走前には、あまり使ってこなかった1400m戦を試してみるなど、復活に向けて試行錯誤を繰り返してきた中、このような結果に終わったことを考えると、このまま兵庫で競走生活を送ることは決して得策ではないという結論に至りました。

厩舎からの話では、調教は昨年と変わりなく動けているということですし、必ずしも年齢や体力面の衰えということではないと思います。一度、環境が変えて、心身ともにリセットしてあげれば、昨年のように馬場状態、枠順、展開などに関係なく、どんな条件でも堅実に走る、そんな頼もしい姿を取り戻してくれるかもしれません。通算32戦とまだまだキャリアを積み重ねていける余地を残していますし、キッカケひとつでガラリと変わることは十分あると思います。

【本馬についての現状説明】
普段の様子や調教での走りに変わったところはありませんが、年明けから上手く噛み合っていない印象を受けます。関係者と協議した結果、このまま続戦するよりも、環境を変えて、リスタートさせてあげた方がいいという結論に至りました。（園田競馬・飯田良弘教師）


※南関東4競馬場への転入はできません。

※大浦競走馬トレーニングセンター（兵庫県明石市大久保町大窪）に在厩しており、預託料は4,950円/日（税込）です。
3月30日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：永山 芳大