マイアヴィータ　　牝３歳　　※中央競馬　登録抹消

父スワーヴリチャードは共同通信杯で重賞初制覇を飾り、皐月賞6着、日本ダービーではレイデオロの2着。さらに金鯱賞、アルゼンチン共和国杯と勝ち星を重ねて臨んだ4歳時の大阪杯で待望のG1タイトルを奪取します。その後は安田記念、ジャパンC、ドバイシーマクラシック、宝塚記念いずれも3着と悔しい競馬が続きましたが、5歳時のジャパンCを制して2つ目の戴冠。次走の有馬記念を最後にスタッドインとなりました。種牡馬としての活躍も目覚ましく、昨年のファーストシーズンサイアーチャンピオンに輝くと、今年の種付け料が前年比7.5倍となる1500万円に高騰。牝馬でホープフルSを制したレガレイラを筆頭に、コラソンビート（京王杯2歳S、阪神JF3着）、スウィープフィート（チューリップ賞、桜花賞4着）、アドマイヤベル（フローラS）、パワーホール（札幌2歳S2着、共同通信杯3着）、アーバンシック（京成杯2着、皐月賞4着）らがクラシック戦線を大いに盛り上げています。

一方、母系はイギリスから日本の地にしっかりと根付いた底力を有する優秀なファミリーで、曾祖母のコクトビューティー（南総特別など中央4勝）から力強く展開。半姉に中央2勝スマイルスター（アネモネS4着）、おじに中長距離の重賞戦線で活躍を見せたクリールカイザー（AJCC、アルゼンチン共和国杯2着、オールカマー3着）、近親に樫の女王スマイルトゥモロー（オークス、フラワーC、府中牝馬S3着）や、中央5勝馬レオエンペラー（銀蹄S、初日の出S、マーチS4着）など、活力も十分です。

2歳秋に美浦トレセンへ入厩し、デビューに向けて入念な乗り込みを消化。11月16日にはウッドチップコースでトーセンクライスト（現5歳2勝クラス）と併せて、強めに追われた相手に対して、馬なりで追走先着を果たすなど、上々の動きを披露していました。

そして、迎えたデビュー戦は11月25日の東京・2歳新馬（ダ1400m）。単勝9.1倍（6番人気）と上位候補として取り上げられるなど、注目を集めた中、ゲートインしました。好スタートを切り、難なく馬なりで3、4番手のインコースを追走。持ったままの馬なりで流れに乗り、最後の直線を迎えましたが、いざ追い出すと全く伸びず、直線半ばで完全に脚色がなくなってしまい、後方へと下がってしまいました。まさかのシンガリ負け。道中の走りからは想像もできなかった結果でした。元々、左前の歩様に硬さがあった関係で、芝ではなく、ダートを選択した背景がありましたので、そういった面が直線での走りに影響してしまったのかもしれません。

その後は無理せず、脚元への考慮に加え、体力面の強化なども促すため、一旦リフレッシュさせ、立て直しました。そして、今年の2月下旬より再び美浦トレセンで調教をスタート。今度は約1ヵ月間、入念に坂路で乗り込み、出走態勢を整え、4月7日の福島・3歳未勝利（ダ1150m）で復帰。絶好のスタートを切り、外からスピード感に溢れたダイナミックなフォームで一気にハナを奪うことに成功すると、そのまま4コーナーまで軽快に飛ばしていました。しかし、直線入口手前で2番手につけていた1番人気のファビュラスロードに並びかけられると、抵抗する脚が残っておらず、そのままズルズルと後退。14着という結果に終わりました。

そして、レースで左第三手根骨の骨折を発症。骨折と言っても、髪の毛一本程度の線で、競走能力に大きな影響を与えるようなものではありません。先述の通り、元々、出掛けに左前の歩様に硬さがありましたので、細心の注意を払いながら、出走態勢を整えていましたが、それでも防ぐことができなかったのは非常に残念です。完治し、復帰するまでにはもう少し時間が掛かりそうで、3歳未勝利戦が終了するまでに出走態勢を整えるには、時間が足らないと言わざるを得ないでしょう。そこで、大変残念ではありますが、ここでJRAでの続戦を断念し、今回のオークションに出品する運びとなりました。

骨折発症から2週間が経過し、現在はパドック放牧を行っています。経過は良好です。デビュー戦、ならびに2戦目も、着順ほどレース内容は悪くありませんし、むしろあのスピードには潜在能力の高さを感じます。今話題のスワーヴリチャード産駒で、母系もオークス馬スマイルトゥモローに代表される良質な血統背景が、その走りに窺えます。その一方、まだまだ粗削りで、奥手な雰囲気のあるタイプでもありますので、これからレース経験を積み重ねるごとに、だんだんと完成の域へと近づいていくはずです。しばらく休養が必要となりますが、あのスピードを活かせれば、地方競馬ならいつ勝ち上がって不思議ではありませんし、快進撃も期待できるでしょう。

また、2歳女王レガレイア、先週のフローラSで優勝したアドマイヤベルと同じスワーヴリチャードの初年度産駒の牝馬。良質な母系背景も相まって、将来は繁殖牝馬としても大きな期待を寄せられる逸材だと思います。

記載内容を十分に熟読、ご理解いただき、現状有姿、現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。落札後の記載事項に関するキャンセル、落札から一週間以上経過後のキャンセルおよび価格交渉には一切応じられません。また、現状に不安がある方は現在厩場所で獣医検査を受けるなど、必ず事前に状態把握およびご納得をいただいたうえでのご入札を重ねてお願いいたします。


※2024年4月7日の競走で左第三手根骨骨折を発症。事故見舞金11号（競走中の事故により事故発生の日から3ヵ月以上中央競馬の競走に出走できなくなった場合）の適用を受けています。　

※馬体重472㎏（4月24日現在）です。

※南関東4競馬場への転入はできません。

※千代田牧場千葉（千葉県山武郡芝山町岩山）に在厩しており、預託料は10,000円/日（税込）です。
4月27日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：千代田牧場（インボイス登録あり）