エンパス　　牝３歳　　※地方競馬　在籍

父ベストウォーリアはマジェスティックウォリアー産駒の米国産馬。3歳時に兵庫CS2着の後、ユニコーンSで重賞初制覇を果たしました。古馬になってからもダートの一線級で走り続け、4、5歳時に南部杯を連覇。5年連続で参戦したフェブラリーSでは、5歳時に3着、7歳時に2着と勝てないまでも好走しています。8歳時の南部杯まで走って引退、種牡馬入りし、2022年に産駒がデビュー。現3勝クラスのアイファーシアトルなど、父譲りのパワーを生かしてダートを中心に活躍しており、2世代目のジョージテソーロはカトレアS、昇竜Sともに2着後、UAEダービーに挑戦。地方競馬でもクルマトラサン（大井・ゴールドジュニア）、ピノホホッア（浦和・ニューイヤーC2着）、リケアサブル（園田・ネクストスター西日本、姫路・兵庫ユースC）といった重賞活躍馬が出ています。息長く活躍した父のように、古馬になって力をつけてくる産駒も出てくることでしょう。

一方、母系はエリザベス女王杯など重賞9勝を誇る女傑ヒシアマゾンをはじめ、ヒシピナクル（ローズS、秋華賞3着）やヒシナイル（フェアリーS）を世に送ったKaties（愛1000ギニー）を4代母に持ち、年度代表馬アドマイヤムーン（ジャパンC、宝塚記念、ドバイデューティフリー）やエフフォーリア（有馬記念、天皇賞・秋、皐月賞）、最優秀短距離馬スリープレスナイト（スプリンターズS、高松宮記念2着）らもこのファミリー。近親に中央3勝・佐賀重賞3勝プルーフポジティブ、川崎重賞・鎌倉記念2着のクールテゾーロ、中央準OP馬オルダージュなどがおり、中央2勝の現役馬ウルトラソニックをはじめ、出品本馬を含むきょうだい7頭すべてが勝ち上がっています。

2022年の北海道セプテンバーセールにて275万円で落札。栗東・西園正都厩舎に入厩し、昨年10月7日の東京・2歳新馬（ダ1300m）でデビューしました。まずスタートで抜群のロケットスタートを披露。そして、鞍上の石橋脩騎手に促されて迷わずハナへ立つと、終始軽快にレースを牽引。抜群の手応えのまま4コーナーを回り、最後の直線を迎えると、鞍上のゴーサインにすかさず応え、末脚を伸ばし、後続の追撃を最後まで許さず、半馬身のリードをつけて堂々とゴールイン。見事デビュー戦で初勝利を獲得しました。

その後は12月23日の中山・2歳1勝クラス（ダ1200m）、今年1月14日の京都・3歳1勝クラス（ダ1200m）に続戦。初戦のようなロケットスタートが決まらず、対照的な後方からの競馬となってしまいましたが、2戦目は上がり3Fタイム4位、3戦目も同5位とこの馬なりに終いの脚を伸ばしていました。ただ、10着、9着という着順が物語るように、JRAで2勝目を飾るには少々時間がかかる判断。また今後のレース選択肢を広げる意味もあって、南関東への移籍を決めました。

そして、浦和の水野貴史厩舎へ入厩。3月28日の浦和・若草特別（ダ1400m）に出走し、JRAで2歳新馬勝ちを飾った馬という評判もあって、3番人気の高支持を集めました。しかし、大外12番枠からの発走で思うようなポジションを取れず、中団より後方に位置すると、1、2コーナーで外々を回される展開もあってか、向こう正面では早くも鞍上の手綱が大きく動き始め、3コーナーでは最後方まで後退。その後も巻き返す余力が残っておらず、結局12着という結果となりました。

続く4月18日の浦和・若駒特別（ダ1500m）では、最後まで集中力が持続するように初めてブリンカーを装着して出走。馬体も10kg増え、変わり身を期待していました。スタートで内にもたれてしまったものの、立て直して道中は中団のインコースにつけると、前走とは異なり、道中も手綱を抑えたままでしっかり追走。しかし、3～4コーナーで先行勢がペースを上げると、徐々に差が開き始め、結局直線でも思うようにポジションを上げることができず、結果7着での入線となりました。

今回、所有馬の入替整理の都合などもあって、出品することになりましたが、JRAでの走りや結果を考えると、もっとやれる馬だと思いますし、キャリアからしてもまだまだ伸びしろがある馬だと思います。条件や相手関係などが変われば、成績が一変するかもしれませんし、JRAで初勝利を挙げた時のように、ハナを切るような展開なら、もっと違った結果になっていた可能性もあります。新天地でのリスタートが、良いターニングポイントになることを祈っております。

【本馬についての現状説明】
浦和初戦は小回りコースに戸惑いを見せていましたが、2戦目は少し変わり身を見せてくれました。背中の良い馬で、JRAの2歳新馬を勝っているように能力はあります。レースを使いながら良くなると思います。（浦和競馬・水野貴史調教師）


※南関東4競馬場への転入が可能です。

※阿見TC内セグチレーシングステーブル（茨城県稲敷郡阿見町福田）に在厩しており、預託料は9,570円/日（税込）です。
4月27日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：鈴木 康弘（インボイス登録あり）