サウンドカノン　　牝３歳　　※中央競馬　登録抹消

父ダンカークは米国で生産、調教され、フロリダダービー、ベルモントSともに2着と自身にG1勝ちこそないものの、米G1・2勝の母を持つ良血馬として米国で種牡馬入り。2011年生まれの初年度産駒から米G1シャンペインS勝ちのHavanaを送り出すなど、2013年の米2歳新種牡馬チャンピオンに輝きました。本邦輸入後も初年度からシークレットラン（古都Sなど4勝）が当時の芝2000mの2歳JRAレコードタイムを樹立するなど、噂に違わぬ存在感を誇示。国内でも2018年NAR2歳新種牡馬チャンピオンの座を射止め、以降もJBC2歳優駿を快勝したアイスジャイアントをはじめ、メイショウテンスイ（兵庫ジュニアGP、サマーチャンピオンともに2着）やタケルペガサス（鳳雛S、カトレアSともに2着、UAEダービー4着）、地方ではエアーポケット（笠松重賞・西日本ダービー）、サウスグラストップ（笠松重賞・新緑賞）、ホワイトヘッド（大井重賞・黒潮盃、京浜盃ともに3着）、スギノプリンセス（門別重賞・ブロッサムC、川崎重賞・ロジータ記念2着）などが力のあるところを見せています。

一方、母系を見ますと、母ラインジェシカは芝1600mで中央4勝を挙げた活躍馬。きょうだいは半兄ラインアスコットが名古屋で3勝、半姉ラインリブラが佐賀で3勝を挙げています。おばのヤサカシャイニーが芝短距離で3勝を挙げるなど母のきょうだいも堅実に走っており、祖母ウィーレジスタンスはJRA2勝に加え、名古屋の交流競走でも勝利。遡れば4代母ウイーラヴァリエールは米国のリステッドレース勝ち馬で、一族には米国でリステッドレースを含む4勝を挙げて種牡馬入りしたImaginary Swordや米G2を2勝したValay Maidがいるなど、米国中心に発展しているファミリーです。

昨年11月16日に栗東トレセンに入厩し、調教をスタート。順調に乗り込み、年明け早々のデビューを予定していましたが、1月2日の追い切り後に、両前ソエを発症。デビュー予定を白紙に戻し、放牧に出しました。その後、牧場で調教を再開しましたが、なかなかペースアップすることができず、やっと栗東トレセンへ戻し、時計を出し始めたのは6月6日の坂路調教でのこと。そこから6月11、15、18日とCWコースで長目から時計を3本出し、先週6月22日の京都・3歳未勝利牝（ダ1800m）でデビューに漕ぎ着けました。そして、スタート後、馬群から大きく離された最後方を進んだ中、この馬なりに脚を伸ばし、直線で最後に1頭交わして15着で入線。なお、「タイムオーバーによる出走制限」のため、2024年7月22日まで平地競走に出走できません。

このような結果に終わったことから、所有馬の入替整理の都合などもあり、今回のオークション出品となりました。調整過程を考慮いただければ分かるように、先週は全体的に仕上がり途上での出走であり、トップスピードがない印象の走りでした。必ずしもあの結果がこの馬の全能力ということではないと思います。ただ、脚元や調整の時間、またレース経験の蓄積など、初勝利までの道程を考えると、JRAのスケジュールではあまりに時間が足りませんでした。今後は地方競馬で、焦ることなくじっくりと時間を使い、またレース経験を積んでいくことで、段々とレースぶりが良化していくでしょう。血統的にも伸びしろがあると思いますし、現状を考えても、まだまだ成長していくと思います。

なお、過去の病歴など、記載内容を十分に熟読、ご理解いただき、現状有姿、現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。落札後の記載事項に関するキャンセル、落札から一週間以上経過後のキャンセルおよび価格交渉には一切応じられません。また、現状に不安がある方は現在厩場所で獣医検査を受けるなど、必ず事前に状態把握およびご納得をいただいたうえでのご入札を重ねてお願いいたします。

なお、現在以下の状態が見受けられます。
・右前ソエ　痛みなし
・全身皮膚病


※JRAでの最終出走において「タイムオーバーによる出走制限（2024年7月22日まで平地競走に出走できない）」を受けています。
　　　2024年6月22日（土）　4回京都7日　2R　3歳未勝利牝　　ダ1800m（重）
　　　結果15着　　タイム2:03.3	（1着馬からのタイム差8.4秒、5着馬からのタイム差6.6秒）
転入先の競馬場によって、能力検査・再調教試験を課されますので、必ず各主催者にお問い合わせの上、ご確認ください。

※南関東4競馬場への転入はできません。

※島上牧場（滋賀県栗東市荒張）に在厩しており、預託料は10,230円/日（税込）です。
6月29日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：増田 雄一（インボイス登録あり）