アグリアス　　牝３歳　　※中央競馬　登録抹消

父シュヴァルグランは京都2歳S3着など早くから素質の高さを見せながらクラシック出走こそ叶いませんでしたが、3歳秋に3連勝でOP入りと一気に頭角を現します。4歳春の阪神大賞典で重賞初制覇を飾ると、続く天皇賞・春で3着に好走。秋もアルゼンチン共和国杯で2つ目のタイトルを手にし、続くジャパンCで3着と長距離界を代表する一頭となっていきました。5歳秋にはジャパンCで同年の日本ダービー馬レイデオロ、当時の現役最強馬キタサンブラックを破り、待望のビッグタイトルを獲得。以降も6歳時に天皇賞・春2着、7歳時にドバイシーマクラシック2着と、息長く第一線で活躍しました。7歳いっぱいで引退、種牡馬入りし、産駒のデビューは2023年。8月の小倉未勝利戦（芝1200m）でアートフォームがJRA初勝利を挙げた一方で、既に3勝を挙げているメリオーレムはプリンシパルSで2着するなど父譲りのスタミナを証明しています。地方競馬でもモンゲースパイが大井重賞・ゴールドジュニアで2着に好走するなど、ダートでも活躍を見せており、父譲りの成長力を伴った産駒が続々台頭してくることでしょう。

一方、母系は仏重賞ウイナーであるSimon Du Desert（仏G3エドモンブラン賞、仏G1イスパーン賞3着）やVenize（仏G3グロット賞）を産んだCanaletto（伊G3ブオンタレンタ賞2着）を曾祖母に持ち、母トゥーピーは仏重賞アランベール賞の勝ち馬で、仏1000ギニーで2着。半兄にサトノラーゼン（京都新聞杯、日本ダービー2着、ATCサマーC2着）やサトノクロニクル（チャレンジC、阪神大賞典2着、京都新聞杯2着）、マイハートビート（若駒S2着、ラジオNIKKEI賞4着）といった活躍馬がズラリと並ぶ、飛び切りの良血馬です。

2021年のセレクトセールにて4180万円で落札。2023年8月にJRAよりデビューしました。1～3戦目は芝1600～1800m、4戦目以降はダートを中心としたレース選択を行い、距離を変えたり、鞍上を変えたり、ブリンカーを装着したりなど、試行錯誤を繰り返し、何かキッカケを掴んで欲しいと願っていましたが、結局、思うような結果を得られませんでした。そして、先週のレース結果を鑑み、3歳未勝利番組終了まであと僅かであることを考えると、JRAでのこれ以上の続戦は得策ではないと判断し、今回のオークションに出品する運びとなりました。なお、3走前の4月27日、新潟・3歳未勝利牝（ダ1800m）での競走中止は、スタート直後につまづき、騎手が落馬したものです。また、2走前の東京・3歳未勝利（芝2400m）ではタイムオーバーとなりましたが、単に距離に対する適性に乏しかったことに加え、当日は－12kgでの出走と、体調面が万全でなかったことも影響したと思われます。

結果的にJRAでは力不足が否めませんでしたが、走り自体は悪くありません。特に前走、7月13日の福島・3歳未勝利牝（ダ1700m）では後方追走の中、3～4コーナーより徐々に脚を伸ばし始め、最後の直線でも馬群を割って最後まで懸命に脚を伸ばしたままゴール。上がり3ハロンタイムは15頭中4番目と、今までには見られなかった走りと内容でした。レース経験を積み重ね、徐々に競走馬としての自覚が芽生えてきたのかもしれません。先述の通り、非常に優秀な母系背景の持ち主でもありますし、今後遺憾なく成長力を発揮してくれるのではないでしょうか。地方競馬の環境なら、問題なくすぐに能力を発揮してくれると思います。

また、血統背景や460kg以上の馬格などを考慮すると、将来は繁殖牝馬としても貴重な存在となるかもしれません。競走馬としてだけでなく、母としての可能性も評価していただければ幸いです。

落札後のキャンセルや価格交渉、経費負担のご要望には一切応じられませんので、上記を十分にご理解いただき、現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願い申し上げます。すぐにレースへ向かえる状況ではありませんので、不安がある方は現地で獣医検査を受けるなど、事前に状態把握をしていただくか、ご納得をいただいたうえで、ご入札をいただけますと幸いです。


※2024年4月27日の競走中において、発走直後につまずき騎手が落馬したため、競走を中止しています。

※南関東4競馬場への転入はできません。

※阿見TC内セグチレーシングステーブル（茨城県稲敷郡阿見町福田）に在厩しており、預託料は9,570円/日（税込）です。
7月20日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：(株) レッドマジック（インボイス登録あり）