アマゾーヌ　　牝７歳　　※繁殖牝馬（空胎）

父エピファネイアは菊花賞で春惜敗の雪辱を果たし、翌年のジャパンCでは並み居る強豪を相手に大きく突き放す圧勝劇を演じてG1・2勝。種牡馬入り後は6年に亘って200頭以上への種付けが続く超のつく人気ぶりで、初年度から三冠牝馬デアリングタクトを筆頭にアリストテレス（AJCC、菊花賞2着）やイズジョーノキセキ（府中牝馬S）、クラヴェル（マーメイドS2着、エリザベス女王杯3着）らを輩出。そして2世代目からエフフォーリア（皐月賞、天皇賞・秋、有馬記念）やテンハッピーローズ（ヴィクトリアマイル）、オーソクレース（菊花賞2着、ホープフルS2着）、ジャスティンカフェ（エプソムC、マイルCS3着）、3世代目以降もブローザホーン（宝塚記念）やサークルオブライフ（阪神ジュベナイルフィリーズ）、ダノンデサイル（日本ダービー）、ステレンボッシュ（桜花賞）といった有力馬が次々に登場するなど、今まさにトップサイアーとしての地位を築き上げつつあります。

一方、母系を見ますと、母ノーモアクライは伏拝特別、湯沢特別など中央の芝短距離で3勝をマーク。半姉シュガリートリーツは京都で、半妹ウインスーリールは小倉で新馬勝ちしており、半弟エシェロンも中央で勝ち上がっています。甥にハートプレイス（大井重賞・優駿スプリント2着）、母の全兄にエイシンコジーン（アイビスサマーダッシュ4着）、おじにグッドリーズン（園田重賞・園田FCスプリント2着）。近親にはレッドチリペッパー（富士S、中山牝馬S、NHKマイルC3着）やKanthaka（米G2サンヴィセンテS）など、国内外の重賞ウイナーが名を連ねています。また、昨今のトレンドでもあるサンデーサイレンスのクロスが可能な点も繁殖牝馬として大きな魅力のひとつと言えるでしょう。

2018年のセレクションセールで1890万円で取り引きされました。そして翌2019年8月、JRAよりデビューすると、早速2歳戦から頭角を現し、3戦目となった9月28日の中山・2歳未勝利（芝2000m）では、スタートからハナを切り、レースセンスとスピード能力を感じさせると、結局そのまま先頭を譲ることなく1着でゴールイン。ラスト600mの各ハロンラップを全て11秒台でまとめ、さらに勝ちタイムは当時の2歳レコードタイムに0秒5差となる2分00秒1の好時計。さらに2馬身半差をつけた2着馬はアンティシペイト（のちのオープン馬。2022年のG3・七夕賞3着馬）でした。続くOP・アイビーSでも4着に入るなど、将来が楽しみな逸材でした。3歳以降は気性面の難しさを露呈することが増え、思うような結果が出せませんでしたが、あの初勝利での走りが物語るように、潜在能力は高かった思います。

2021年より繁殖生活に入り、翌春、カレンブラックヒル産駒の牝馬を出産。2年目はオルフェーヴルを種付けしましたが、残念ながら不受胎。3年目はサリオスの子供を受胎し、今年2月18日に牝馬を出産しています。そして、オルフェーヴルと再び交配（最終種付け日：5月26日）しましたが、不受胎となり、現在は空胎となっています。なお、仔馬がそばにいると発情しないタイプの模様。獣医の話では「時々、そういう馬がいる」とのことで、交配できるのは1年おきになってしまうかもしれません。

過去の病歴など、記載内容を十分に熟読、ご理解いただき、現状有姿、現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。落札後の記載事項に関するキャンセル、落札から一週間以上経過後のキャンセルおよび価格交渉には一切応じられません。また、現状に不安がある方は現在厩場所で獣医検査を受けるなど、必ず事前に状態把握およびご納得をいただいたうえでのご入札を重ねてお願いいたします。

なお、初仔のオーシンブーケ（牝2歳、父カレンブラックヒル）が今年8月に早期デビュー。中京・2歳新馬（芝1600m）は6着でしたが、続く9月21日の中山・2歳未勝利（芝1600m）で5着に入りました。それも先行集団でレースを進めることができたほか、競馬場は違いますが、デビュー戦より走破時計を1秒8も短縮できたことは大きな収穫でした。このまま順調にキャリアを積み重ねていけば、初勝利の一報を母である本馬に届けられるでしょう。


※有限会社山際牧場（北海道日高郡新ひだか町三石東蓬莱）に在厩しており、預託料は4,400円/日（税込）です。
10月12日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：(株) スリーエイチレーシング（インボイス登録あり）