本馬について
父アジアエクスプレスはヘニーヒューズ産駒の米国産馬で、新馬戦、オキザリス賞とダートで連勝。その後は全日本2歳優駿を目指していましたが、除外されたため、芝の朝日杯FSに駒を進めます。すると、初芝にもかかわらずメンバー最速の上がりタイムで差し切り、無傷3連勝でG1制覇を果たし、2013年のJRA賞最優秀2歳牡馬に選出されました。3歳初戦のスプリングSで2着となり初黒星を喫し、続く皐月賞も6着に終わると、ダート路線に復帰。夏のレパードSで2つめの重賞タイトルを手に入れます。その後は骨折や脚部不安に悩まされ、白星を挙げることはできませんでしたが、ダート路線で高い潜在能力を示しました。産駒は2020年にデビューし、ワールドタキオンがエルムSで2着になるなどダートを中心に活躍。芝でもピューロマジックが北九州記念を勝ちました。地方競馬での重賞勝ちも目立っており、門別ではソロユニットがデビュー2戦目から5連勝でエーデルワイス賞を制して、最初の交流重賞勝ち馬となっています。
母系を見ますと、半姉マルノアンナは浦和で1勝。母キタサンポケットは不出走で、そのきょうだいは3頭が地方競馬で白星を挙げています。祖母キタサンユキはJRAのダートで1勝を挙げ、そのいとこには東京スプリントを制したキタサンサジン。3代母キタサンヒボタンはファンタジーSを勝ち、阪神JF4着、フィリーズレビュー3着の活躍馬で、そのきょうだいにもニュージーランドTを勝ったキタサンチャンネルや、小倉3歳S2着のキタサンフドーといった重賞活躍馬がいます。一族には東京盃連覇などダート短距離で活躍したキタサンフドーなどもおり、多彩な活躍を見せるファミリーです。
本馬は2023年7月15日に福島ダート1150mの新馬戦でデビューし、後方からメンバー2位の上がりタイムをマークして差を詰めましたが7着まで。このレース中に左前第1指骨剥離骨折を発症しており、11号見舞金を受給してクリーニング手術を実施しています。
約3カ月半の休養で10月末には復帰。2戦目からは流れに乗った競馬ができており、3戦目の中山ダート1200m戦では1番人気馬の決め手に屈したものの2着に食い込みました。その後もダート短距離で2度掲示板を確保しましたが、勝ち切ることはできずに7戦0勝でJRAの登録は抹消。当オークションを経て大井に移籍しています。
転入初戦は10月。1200mの3歳四五組戦に出走し、後方からの競馬となりましたが、メンバー2位の上がりタイムをマークして1秒差の6着まで追い上げました。ただ、2戦目からはC2格付けとなり、中団、後方からの競馬で決め手を発揮できない内容が続いてしまっており、前走は距離を延ばして1600m戦にチャレンジ。前半は好位につけることができましたが、早めに後退してしまい、最下位の14着に終わりました。
大井の現級では壁を感じさせる内容でしたが、デビュー当初は420kg台だった馬体重が450kg前後まで増えてきたように、成長力は示しており、ここからさらに力をつけていってくれるものと期待しています。JRAの実績からも決め手は確かですし、安定して末脚を発揮できるようになれば、堅実な走りを見せてくれるでしょう。ぜひ、新たなオーナー様の下で躍動してほしいと願っております。
記載内容を十分に熟読、ご理解いただき、現状有姿、現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。落札後の記載事項に関するキャンセル、落札から一週間以上経過後のキャンセルおよび価格交渉には一切応じられません。また、現状に不安がある方は現在厩場所で獣医検査を受けるなど、必ず事前に状態把握およびご納得をいただいたうえでのご入札を重ねてお願いいたします。
【本馬についての現状説明】
前走は少し距離が長かったかもしれませんが、慣れてくれば対応できるかもしれません。他場で条件を替えて再出発し、変わり身を見せてほしいと思います。なお、レース中にときおり両トモの内側の管をぶつけるときがあり、巻物を使用していますが、多少の傷が残っています。また、現在トモに皮膚病が出ています。前回のオークション出品時にはゆう癖ありの記載でしたが、当厩舎では見られませんでした。(大井競馬・澤佳宏調教師)
※2023年7月15日に左前第1指骨剥離骨折を発症。事故見舞金11号(競走中の事故により事故発生の日から3ヵ月以上中央競馬の競走に出走できなくなった場合)の適用を受けています。
※ゆう癖があります。(前回の出品時記載)
※南関東4競馬場への転入が可能です。
※大井競馬場・澤佳宏厩舎(東京都品川区勝島)に在厩しています。早めの引取りをお願いいたします。預託料につきましては、サラブレッドオークション事務局にお問い合わせください。
1月25日(土)より落札者様の預託料負担となります。
販売申込者:黒岩 剛史
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