ジャスミン　　牝３歳　　※中央競馬　登録抹消

父サトノアラジンはエリザベス女王杯を制したラキシスの全弟にあたり、セレクトセールで1億3650万円の高値で落札されました。新馬戦を快勝した後は重賞で善戦どまりでしたが、着実に地力を強化しながら勝ち星を重ね、5歳時の京王杯SCで待望の重賞初制覇。同年秋にスワンSも制し、翌年の安田記念で豪快な追い込みを決めてG1タイトルを手に入れています。6歳いっぱいで引退、種牡馬入りし、初年度産駒は2021年にデビュー。ウェルカムニュース（カノープスS）、レディバランタイン（春雷S3着）、ディパッセ（佐賀記念4着）など次々とOP馬を送り出し、ニシノラヴァンダは昨夏の函館2歳Sで2着に好走、G1・ATCオーストラリアンオークス、ニュージーランドオークスを制したPennywekaを筆頭に南半球でも大活躍を見せています。芝・ダート不問、短距離でも中距離でも好走しているように活躍の幅は広く、じわじわと力をつけていく産駒も多いでしょう。

一方、母系を見ますと、母サトノラミアは中央で3着が最高位。兄姉は現役オープン馬のタシットを筆頭に4頭が中央で勝ち星を挙げており、母の全きょうだいにあたるバーディバーディは兵庫CS、ユニコーンSと重賞を2勝してフェブラリーSでも3着、バーディーイーグルは芝・ダートを問わず5勝を挙げてエプソムCで5着と質の高い走りを見せました。祖母ホームスイートホームのきょうだいには米国で重賞4勝を挙げG1でも度々好走したCountry Hideawayや、BCディスタフを制したPleasant Homeがおり、近親にもアラバマS、ガゼルSなどを勝ったPine Islandや、米国でG1を5勝し、種牡馬となったPoint of Entry、エイコーンSやCCAオークスなどを勝ったGuaranaなど活躍馬が多数。米国でG1を2勝した4代母メイプルジンスキーから広がるファミリーは極めて優秀です。

昨年11月9日、京都・2歳新馬（芝1600m）でデビューし、その後、小倉・3歳未勝利（ダ1700m）、京都・3歳未勝利（ダ1200m）に出走しました。3戦ともブリンカーを着用していたように、気性面は牝馬らしい激しさを感じることもありましたが、パドックでは常に落ち着いて周回することができ、小倉への長距離輸送もこなすなど、レースに行っても特にイレ込むということはなく、大きな影響はありませんでした。

ダートの2戦に関して言えば、スタートダッシュを利かせて先行集団につけるなど、スピードと先行力に光るものを見せていましたし、これは伯父のバーディバーディに通ずるものがあったといえるかもしれません。中央では残念ながら思うような結果が出せませんでしたが、このスピードと先行力は、小回り平坦の地方競馬で大きな武器になるはずです。試行錯誤を繰り返し、様々な距離を試してきましたが、結果的に終いの踏ん張りがもう一息でした。

まだまだ成長途上の段階で、調教やレースを順調に積み重ね、体力面の強化が図れれば、十分活躍できる逸材だと思います。現に先月16日の栗東坂路での追い切りでは、52.4-38.3-25.2-12.6の自己ベストタイムをマーク。着実に脚力がついてきており、これだけのスピードと坂路を駆け上がるパワーがあれば、地方競馬でならば初戦から勝ち負けに持ち込めるのではないでしょうか。

また、競走馬としてはもちろんですが、父はシャトル先のオーストラリアでG1馬を輩出するなど大活躍しているサトノアラジン、さらに母サトノラミアにはブライアンズタイム、シーキングザゴールド、プレザントコロニー、ニジンスキーと、各時代を象徴するトップサイアーがズラリと並ぶ珠玉の血統構成ですので、将来は繁殖牝馬としても楽しみな逸材だと思います。

なお、記載内容を十分に熟読、ご理解いただき、現状有姿、現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。落札後の記載事項に関するキャンセル、落札から一週間以上経過後のキャンセルおよび価格交渉には一切応じられません。また、現状に不安がある方は現在厩場所で獣医検査を受けるなど、必ず事前に状態把握およびご納得をいただいたうえでのご入札を重ねてお願いいたします。


※南関東4競馬場への転入はできません。

※島上牧場（滋賀県栗東市荒張）に在厩しており、預託料は10,450円/日（税込）です。
2月22日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：(有) 千代田牧場（インボイス登録あり）