グランファラオ(USA)　　牡5歳　　※中央競馬　登録抹消

父American Pharoahは2015年の米クラシック3冠馬。2歳のデビュー戦こそ5着に敗れましたが、次戦にはG1のデルマーフチュリティを選択し、初勝利をG1で飾ると、続くG1フロントラナーSも逃げ切りました。3歳時はG2レベルSで始動し、ここを圧勝すると、続くG1アーカンソーダービーを8馬身差で制してクラシックロードへ向かいます。1番人気で迎えたケンタッキーダービーは3頭の激しい叩き合いを制してまずは1冠。すると、2冠目のプリークネスSは7馬身、3冠目のベルモントSも5馬身以上の差をつけ、1978年Affirmed以来の快挙を達成しました。その後はトラヴァースSで2着と不覚を取りましたが、引退レースのBCクラシックでは6馬身半差の圧勝を飾り、米年度代表馬に輝いています。産駒は2019年にデビュー。初年度から米国で芝・ダート双方のG1馬を出しているだけでなく、日本に輸入されたカフェファラオがフェブラリーS連覇、ダノンファラオはジャパンダートダービーに優勝し、以降も欧州や豪州の芝G1馬も出すなど、世界各地で一流馬を輩出し続けています。

一方、母系を見ますと、母Sweet Tooth Sweety、祖母Bam Bam Bullともに北米で4勝をマーク。半姉のSadie Babyは北米で2勝を挙げています。ファミリーはおもにアメリカの地で勝ち星を量産しており、いとこのFactorofwonは米リステッドレースでも好走。近親には米リステッドレースに勝利したWildatlanticstormやLaila's Punch、米G1フリゼットS3着のColorful Charades、米重賞ボーモントS 3着のUppercutなどが存在。ウッドワードSやホイットニーHなど米G1・4勝を誇るTrack Barronらもこの一族の出身になります。

2022年のOBSマーチセールにて35万ドル（当時のレートで約4200万円）で落札。米国トレーニングセール出身ということもあって、同年8月に栗東トレセンへ入厩すると、すぐに抜群の動きを披露しました。特にデビュー1週前、9月28日の栗東CWコースでの追い切りでは80.9-65.5-51.6-37.7-25.1-13.1の好時計をマークし、併せた古馬2勝クラスに先着。期待感の高まる時計と動きした。迎えた10月8日の東京・2歳新馬（ダ1300m）では単勝1番人気に支持されました。しかし、スタートで大きく出遅れ。さらに大外16番枠ということで、道中もだいぶ距離ロスが見られる走り。それでも3～4コーナーでは、手綱を持ったままで一気にポジションを上げ、直線入口では3番手までリカバリーしたあたりは、さすがのひと言でしたが、前半でのロスが最後に響き、結局後続にかわされ、6着での入線となりました。

続く11月26日、12月18日の阪神・2歳未勝利（ダ1200m）でも1番人気に推された中、今度はスタートを決め、逃げ、もしくは先行が叶ったものの、2着に惜敗。そして、迎えた4戦目・2023年2月11日の阪神・3歳未勝利（ダ1200m）で待望の瞬間を迎えます。好スタートから逃げるヨウシタンレイ（現2勝クラス）の直後の2番手につけると、抜群の手応えで直線へ。すぐに難なく先頭を奪い、逃げ込み態勢に入った中、内でヨウシタンレイの驚異的な粘り、また後方からフスカルが猛追してきましたが、これらを振り切り、嬉しい初勝利。それでもメンタル面はもちろん、フィジカル面においても幼さを感じさせるレースぶりで、色々と課題が残ったことも事実でした。

現に1勝クラスに上がると、掲示板にこそ載るものの、1着とはだいぶ差があり、2勝目を予感させるものではありませんでした。また昨年9月8日の中京・3歳以上1勝クラス（ダ1400m）後には、左前繋靭帯炎を発症。半年以上の休養を余儀なくされました。

今年4月27日の福島・4歳以上1勝クラス（ダ1150m）にて戦列復帰。プールと坂路のみで仕上げ、坂路での最終追い切りで51.9-38.0-24.4-12.6をマーク。ブランクを感じさせない素晴らしい動きと時計でした。そしてレースでも、一番いいスタートを決めると、内からハナを主張した馬がいたことから、2番手に。抜群の手応えのまま3コーナーを回り、途中からは「スピードが違う！」と言わんばかりに馬なりのまま先頭へ。さらに直線入口で秋山稔樹騎手のステッキが入ると、瞬く間に後続との差が開き始め、直線半ばからは完全に独走状態。結局、2着スノーホルンロードに5馬身さをつける圧勝で、2勝目を飾りました。

いよいよ本格化を思わせる非常に強い内容で、このまま一気にオープンまで駆け上がって欲しい。そんな思いを強くした矢先、次走に向けた調教をおこなっていたところ、左前浅屈腱炎を発症する痛恨のアクシデント。6月5日のエコー検査では損傷率22％というものでした。そのため、見舞金18号を適用。獣医師の話では「縦に範囲が広いので、治り難いかもしれません」とのことから、断腸の思いで、今回のオークションに出品する決断をいたしました。

過去の病歴など、記載内容を十分に熟読、ご理解いただき、現状有姿、現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。落札後の記載事項に関するキャンセル、落札から一週間以上経過後のキャンセルおよび価格交渉には一切応じられません。また、現状に不安がある方は現在厩場所で獣医検査を受けるなど、必ず事前に状態把握およびご納得をいただいたうえでのご入札を重ねてお願いいたします。

なお、人が騎乗すると、気が入るタイプですので、その点を注意してください。


※2025年6月の調教で、左前肢浅屈腱炎を発症。事故見舞金18号（JRAの施設内で発生した屈腱炎により9ヵ月以上出走できなくなった場合）の適用を受けております。

※南関東4競馬場への転入が可能です。

※島上牧場（滋賀県栗東市荒張）に在厩しており、預託料は10,450円/日（税込）です。
6月14日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：福盛 訓之（インボイス登録あり）