トーセントラスト　Tosen Trust　　牡　３歳　　※地方競馬　在籍

父トーセンジョーダンは未勝利から3連勝で共同通信杯に挑み2着。クラシック候補となりましたが、裂蹄の影響で出走は叶わず、休養を挟んで古馬になって本格化しました。4歳秋のアルゼンチン共和国杯で重賞初制覇を飾ると、5歳時にはAJCC、札幌記念とG2を2勝し、秋の天皇賞に出走。後方待機から直線で力強く追い込み、1分56秒1という驚異的な日本レコードでG1初制覇を飾りました。続くジャパンCでも2着に好走し、6歳時には天皇賞・春で2着、7歳時にジャパンCで3着と活躍を続け、8歳まで走って種牡馬入り。初年度産駒のアズマヘリテージが新馬勝ちして小倉2歳Sで2着、トーセンジルコンは盛岡の芝の重賞・オパールCで3着になっています。まだ初年度産駒が4歳になったばかりで、父が5歳になって本格化したことを考えれば、産駒の活躍はこれからでしょう。また、サンプルが少ないながら、JRAでの勝ち上がり数は芝よりもダートのほうが圧倒的に多く、初年度産駒の地方での勝ち上がり率が54・90％を記録していることから、力の要るダートを得意とする産駒が多いのも特徴と言えるでしょう。

母系を見ますと、母トーセンヴェールは船橋で1勝。半姉トーセンガーネットは浦和桜花賞と東京プリンセス賞を制した南関東の2冠牝馬で、JRA勢相手の関東オークスでも3着に好走。NAR賞の3歳最優秀牝馬にも選出されました。祖母ツインクルヴェールのきょうだいには、重賞2勝を挙げ、高松宮記念2着、朝日杯FS3着とG1でも好走したペールギュントや、6勝を挙げ、京成杯3着、菊花賞6着のフェリシタルがおり、おいのミッキースワローは重賞3勝を挙げて現役で活躍中。3代母ツィンクルブライドは桜花賞の2着馬です。4代母デビルズブライドは米国の重賞勝ち馬で、さらに溯れば米G1マリブSなどに優勝したJohnny Evesなども同じ一族の出身。以前から栄え、現在の日本競馬も大きな影響を与えているファミリーと言えます。

本馬は2019年11月8日に浦和ダート800mのドリームチャレンジでデビュー。3番人気に支持されましたが、前の馬をとらえきれずに7頭立ての4着に終わりました。2戦目のダート1400m戦は中団から差を詰めましたが11頭立ての5着まで。その後はひと息入れて3歳5月に復帰し、復帰戦で12頭立ての4着となると、前走の3歳八組戦では早め先頭から押し切って快勝。初勝利を挙げました。さあこれから、というタイミングですが、2歳馬との入れ替えの都合があってオークションに出品することに。ヤンチャでテンションが高く、精神的にはまだ幼さを残しますが、そのぶん伸びしろもあるということ。あらゆる面でまだまだこれからの馬で、能力的に底も見せてはおらず、将来が非常に楽しみです。

【本馬についての現状説明】
新天地では環境の変化に慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、まだキャリアも浅く、経験を積んでいけば、もっと良くなっていくでしょう。2019年のNARグランプリ3歳最優秀牝馬に選出されたトーセンガーネットの半弟、新天地での今後のさらなる活躍に期待しています。（浦和競馬・小久保智調教師）


※南関東4競馬場への転入が可能です。

※阿見TC内セグチレーシングステーブル（茨城県稲敷郡阿見町福田）に在厩しており、預託料は7,800円/日（税抜）です。
7月11日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：島川　隆哉