スティーン　Steen　　牡　４歳　　※中央競馬　登録抹消

絶大な人気を誇るFrankel (以下、フランケルと表記) 産駒の外国産馬スティーンをご紹介します。スティーンは2016年のタタソールズ社ディセンバーセールにおいて280,000ポンド（日本円にして約3,800万円）で取引されました。
本馬の父フランケルは現役時代に14戦無敗、G1レース10勝、カルティエ賞を3度受賞という驚嘆すべき成績を残した今世紀を代表する名馬です。種牡馬としても着実に実績を積み重ね、2018、2019年ともに英リーディングサイアーランキングで3位と年々その地位を揺るぎないものとしています。日本においてもソウルスターリング、モズアスコットがG1制覇したのを筆頭に、その産駒は芝・ダートを問わず大活躍し高い適性を示しています。偉大なフランケルを父に持つ本馬は、無論その母系も優秀です。まず、母のMore Than Sotkaは2012年のジュヴァンソーエジュヴァンセル賞 (L) などに勝利したステークスウィナー。叔父のMostaneerは2015年のシュレーヌ賞 (L) に勝利し、同年のダフニス賞 (G3)において 2着。さらに、近親には2012年のBCフィリーアンドメアターフ (G1) 、2011年のダイアナS (G1) など重賞10勝を挙げた名牝Zagoraらが名を連ねるなど活力あるファミリーとなっています。

さて、馴致開始時期が遅れ2歳デビューを果たせなかったスティーンは、3歳となった3月10日、中京競馬場・芝1600mでデビュー。既走馬を相手に厳しいレース展開となる事が懸念されましたが、スタートからスピードを見せ好位4番手につけると、直線でも脚を伸ばして最後まで優勝争いに加わり、勝ち馬から0.1差の3着といきなり高い素質を示します。2戦目の阪神競馬場・芝1600mでも好位3番手につけ、最後まで脚を伸ばすレースセンスを見せ勝ち馬から0.7差の3着と好走しました。2戦の内容を鑑み3戦目は福島競馬場の芝2000mと距離を伸ばしての出走となりました。レースでは好位でしっかりと折り合い、余力十分で直線に入ると期待通りの末脚を繰り出し前を捉えて快勝。3戦目にして見事初勝利を飾りました。1勝クラスにおける初戦は阪神競馬場の芝2000m戦。これまでの3戦とは異なり逃げの手に出た本馬は、最後までしぶとく粘って勝ち馬から0.3差の2着と好走、早くもこのクラスに目途を立てました。続く中京競馬場・芝2000mの特別戦、タイランドCでも同じく好スタートからハナを奪いレースを牽引し勝ち馬から0.9差の4着と好走します。しかし、期待されたその次走、新潟競馬場・芝2200mの岩船特別では、逃げの手に出るも最後まで粘り切れず5着。そして、7戦目の福島競馬場・芝2000mでも伸びを欠き11着とやや期待外れの結果となり、3歳シーズンを終えました。それでもデビューしてから7戦し、1勝、2着1回、3着2回、掲示板を外したのが1回のみと良好な成績を収めました。明け4歳となったスティーンは、今年1月25日の小倉競馬場・芝1800mの脊振山特別から始動。最内枠スタートから好位3～4番手につけた本馬は、最後でやや伸びを欠き勝ち馬から0.5差の7着。しかし、続く中京競馬場・芝2000mでは、直線での熾烈な叩き合いから抜け出し、勝利したかと思われましたが外からの強襲にあい、勝ち馬から半馬身差の2着と非常に惜しい競馬となりました。この時点では2勝目も時間の問題かと思われましたが、それ以降はやや精彩を欠き4戦して8着、7着、14着、11着と期待外れの結果となりました。走りに集中させるために前走からチークピーシーズなども試してみましたが効果が認められなかったため、中央競馬での出走を諦めることとなりました。デビューから安定した走りを見せ2勝目も手の届くところまで来ていたスティーン。これまでに芝で13戦を消化したのみで未だ経験が浅く、成長の余地を十分に残しています。ダート適性については未知数ですが、490kg前後まで成長した雄大な馬体、そしてこれまでに見せてきたパフォーマンスから不安よりも期待の方が大きいのではないでしょうか。そして、何よりも世界中で絶大な人気を誇る父のフランケルがその背中を押してくれることを願って、新天地での活躍を期待したいと思います。


※南関東4競馬場への転入が可能です。

※湖南馬事研修センター（滋賀県甲賀市甲南町竜法師・吉澤ステーブルWEST湖南）に在厩しており、預託料は7,000円/日（税抜）です。
10月10日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：ダーレー・ジャパン(株)