シニスターシックス　Sinister Six　　牝　３歳　　※地方競馬　在籍

おじ、おばに、タマモホットプレイ（スワンS、シルクロードS）、タマモベストプレイ（きさらぎ賞）、タマモナイスプレイ（米子S）、チャームポット（初音S）、タマモトッププレイ（関門橋S）と、オープン馬が5頭もいる優秀なファミリーの出身です。

しかも、さらに母系を遡ると、G1馬サッカーボーイやステイゴールド、重賞馬のアスコットロイヤル、レクレドール、バランスオブゲームなども属する名門ロイヤルサッシュ系。コンスタントに活躍馬を輩出し続けている超一流の母系背景は、競走馬としてはもちろん、将来の繁殖牝馬候補としても注目に値するものがあります。

一方、父シニスターミニスターはブルーグラスSを12馬身以上の差をつけて圧勝した北米のG1ウイナー。引退後は種牡馬として日本に輸入され、ヤマニンアンプリメ（JBCレディスクラシックなど交流重賞3勝）やインカンテーション（武蔵野Sなどダート重賞6勝、フェブラリーS2着）、キングズガード（プロキオンS、南部杯3着）、マイネルバサラ（浦和記念）、ゴールドクイーン（かきつばた記念、JBCレディスクラシック2着）といった中央での活躍馬を筆頭に、地方でもコーラルツッキー（エーデルワイス賞）やワークアンドラブ（大井・マイルグランプリ、サンタアニタT）、フラットライナーズ（船橋記念、習志野きらっとスプリント）、ナリタミニスター（地方重賞3勝、兵庫ゴールドT4着）など27頭にのぼる重賞馬を輩出。2019、20年とNARサイアーランキングの4位に堂々ランクインしています。

本馬は、昨年8月に門別・田中淳司厩舎からデビュー。初戦のゲート内で落ち着かない素振りを見せたため2戦目は尾持ちしたところ、逆効果でゲートから出ず、大出遅れとなってしまいます。その際に再検査の指示を受けましたが、1000m戦で絶望的な出遅れをしながら、入着圏まであと一歩まで終い詰めてきたところに、まともにスタートすればレベルの高い門別2歳戦でも勝ち切れる可能性を感じました。 

再検査は問題なく合格し、門別3戦を経た後に岩手競馬へ移籍します。岩手初戦は、輸送後レースまで2週間弱しかなく、また初の左回りに戸惑ったこともあって凡走しますが、中2週じっくり乗り込んだ岩手2戦目は快勝。連闘で挑んだ次走も、勝ち馬には離されましたが3着以下を7馬身離すレース振りと、環境に慣れれば存分に力を発揮できることを証明したと言えます。 

その後は大井の現厩舎に移籍し、調教試験を経て今週のレースに挑みましたが、1番人気に支持されるものの勝ち馬とハナ差の2着。岩手での経験から、次走以降は更にレース振りが良化することは間違いないと思われますが、大井競馬は開催間隔が今後かなり空くため、オーナー都合で今回の出品に至りました。 

小柄な馬に比較的不利と言われる直線が長い競馬場を中心に使ってきても好結果を残してきた本馬ですが、水沢でのパフォーマンスが高かったことから、小回りの競馬場へ移籍すれば更なる飛躍が見込める可能性が高いと思います。 
また、門別デビュー馬で、獲得賞金のほぼ全てを冬季休業期間に稼いでおりますので、春のシーズン開幕前に門別に戻せば、輸送費の補助金を受け取れる上、非常に格付面で有利な（番組賞金ほぼゼロの）環境で、来期レースを迎えることが出来ます。 

なお、大井競馬場で調教試験を受けたのは、過去6ヶ月以内に発走再検査を課されている馬には南関転入時に求められるためで、これは門別でのデビュー2戦目の影響ですが、既に合格済ですので南関他3場に移籍させても再度の試験は課されません。また、上記の通り尾持ちした1回のみ出遅れただけで、他のレースでは全く問題ないことから、現状ゲートに対する不安は皆無と言えます。 

脚元に不安がない馬で、岩手時代には連闘しても好結果を残せたようにコンスタントに競馬を使えますし、盛岡から水沢への遠征競馬でも自身の力を発揮できた強みがあります。また、父は地方競馬でも大人気のシニスターミニスター、おじやおばにJRAの重賞馬やオープン馬が多数いる超良血馬を、比較的安価に手にできるチャンスかと思います。 

現状では気になる疾病や悪癖は特にございませんが、現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。

【本馬についての現状説明】
こちらに来て1ヶ月弱ですが、転厩前に見せていたと聞いているカリカリした面を、今は馬房内や洗い場で見せませんから、気性面での成長がうかがえます。跳びの良さや勝負根性が目に付き、調教試験ではC2格付の併走馬を外側から煽り好時計で走破しましたので、転入当初から期待の大きかった馬で、今後もまだまだ良くなる余地があると思います。なお、長距離輸送1週間後の調教試験を経て、半月ほどでレースを迎える強行日程でしたので、馬体回復を重視し、馬なり追い切り1本のみで迎えた前走でしたが、勝ち馬とハナ差の大接戦。次走までは1ヶ月ほど間隔があるため、今度はビッシリ追い切ることが可能でしょうから、大幅に時計を詰められると思っていたので、このタイミングでの売却は非常に残念で、後ろ髪を引かれる思いです。継続預託についても、ご相談いただけると幸いです。（大井競馬・大宮和也調教師）


※2020年8月25日の競走（8走前）において発走調教不十分（発進不良）のため、発走調教再検査の制裁を受けています。
転入先の競馬場によって発走検査等を課されることがありますので、必ず各主催者にお問い合わせのうえ、ご確認ください。

※南関東4競馬場への転入が可能です。

※大井競馬場・大宮和也厩舎（東京都品川区勝島）に在厩しています。預託料につきましては、サラブレッドオークション事務局にお問い合わせください。
1月23日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：北原　大史