ビギニングドリーム　Beginning Dream　　牝　３歳　　※中央競馬　登録抹消

父マクフィは英国産で、フランスで調教されました。2歳時は1戦1勝で終え、3歳初戦にG3のジェベル賞を制覇。すると、フランスではなく英国の2000ギニーに駒を進め、鮮やかに差し切って無敗でG1制覇を果たしました。8月の仏G1ジャックルマロワ賞では歴史的名牝Goldikovaを破って優勝。わずか6戦のキャリアでしたが、マイラーとして高い資質を秘めていたことは間違いないでしょう。引退後は英国で種牡馬入りし、南半球とのシャトル種牡馬としても活躍。仏2000ギニー馬Make Believe、豪G1ATCオーストラリアンオークス勝ちのSofia RosaなどのG1馬を輩出し、日本に輸入されたアールブリュットも4勝を挙げる活躍をしました。2017年から日本で供用され、現3歳世代が初年度産駒。芝、ダートを問わずに産駒は短距離で活躍し、カンナSを勝ったオールアットワンス、函館2歳S2着、端午S勝ちのルーチェドーロなどが出ています。

母系を見ますと、母クロワラモーはJRAの芝で3勝。半姉オーパキャマラードはJRA2勝、ショウモクリリーは門別で2勝を挙げています。いとこにはファンタジーS2着のメジェルダなどがおり、母のきょうだいも堅実。いとこの子供にはマーガレットS2着のメルテッドハニーがおり、祖母メジェールは芝、ダートを問わずに短距離で5勝を挙げました。3代母カスパースカイゴールドの半兄には米G2モルソンイクスポートミリオンを勝ち、G1スーパーダービー3着のピートスキがおり、青葉賞2着のアストロゲートなども同じ一族。米国だけでなく日本でも馴染み深い牝系となっています。

本馬は2020年のJRAブリーズアップセール出身で、落札価格は638万円。同年7月5日の福島芝1200mの新馬戦では2番人気に支持されました。初戦は互角のスタートから前で流れに乗りましたが、3、4コーナーで少しポジションを下げてしまい、直線ではもう一度盛り返しましたが、12頭立ての8着に終わっています。
その後はひと息入れ、2戦目は10月の東京ダート1300m戦。ここは16頭立ての11着とラストの伸びを欠きました。3戦目は芝に戻して東京1400m戦に出走。ブリンカー着用の効果もあったのか、好位からしぶとく食い下がって7着。続く中京芝1600m戦でも2番手から粘って0秒4差の4着と好内容の競馬を続けています。
ただ、その後は芝で2桁着順が2度続いたため、今年5月には再び砂を試し、東京ダート1400m戦に出走。スタートのタイミングが合わずに立ち遅れてしまい、道中は中団馬群の内を追走するかたちとなりましたが、砂を被っても手応えが鈍るようなことはなく、直線も馬群の内から目を引く伸び脚を発揮。前の馬も簡単には止まりませんでしたが、メンバー最速の上がりタイムを駆使して0秒7差の6着まで追い上げており、砂の適性を示しています。ただ、同舞台の前走ではスタートを決めて2番手で流れに乗りながら直線で失速して13着に終わっており、このタイミングでのオークション出品となりました。
ここまで順調にキャリアを積んできていますが、まだメンタル面では子供っぽいところがあり、他の馬に影響されて尻っぱねをしてしまうようなところがあります。前走で420kgの馬体面も含め、まだ成長待ちのところはありますが、そのなかでもキラリと光る素質を見せており、先々に大きな期待が持てる一頭です。


※7月1日以降、南関東3競馬場（川崎・船橋・浦和）への特例転入が可能です（大井競馬への転入は不可）。

※ケイツーステーブル（茨城県牛久市奥原町・KSトレーニングセンター内）に在厩しており、預託料は7,700円/日（税込）です。
6月19日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：石川　佳弘