ビトエノスター　Bitoeno Star　　牡　３歳　　※中央競馬　登録抹消

父ブラックタイドは3歳時に若駒S、スプリングSを勝って皐月賞に駒を進め、2番人気の支持を集めましたが、出遅れが響いて16着と思わぬ大敗。その後は屈腱炎を発症し、長期の休養を余儀なくされました。2年以上の休養期間を経て5歳時に復帰し、その後は勝ち星に恵まれませんでしたが、オープン特別で3度の2着や、中山金杯での3着など高いレベルで活躍。もし、故障がなければ、1歳年下の全弟ディープインパクトのライバルとなっていたかもしれないと惜しまれます。弟に遅れての種牡馬入りとなりましたが、初年度からデイリー杯2歳S勝ちのテイエムイナズマなどを送り出し、その後もマイネルフロスト、タガノエスプレッソなどが活躍。3世代目からはG1を7勝したキタサンブラックという超大物が誕生し、弟の代役以上の活躍を見せています。また、初年度から地方の重賞勝ち馬もコンスタントに出しており、あらゆる場面で産駒は躍動しています。

母系を見ますと、母タカミツスズランは函館芝1200mで新馬勝ちするなど芝短距離で2勝。その半妹マザックヤースは新潟ダート1200mで勝ち上がり、祖母イーサンラヴも芝1200mで3勝を挙げたスピード馬です。4代母フラッシュアワーの半兄にはスプリングSなど重賞3勝を挙げ、スプリンターズS2着のナルシスノワール、半弟にはプロキオンSを勝ったテンパイがいます。鎌倉記念などを勝ったストーンリバーも同じ一族で、中央、地方を問わずに活躍馬を出しており、スピード色豊かなファミリーです。

本馬は2019年北海道サマーセール出身で、落札価格は810万円。2020年12月19日に中山ダート1200mの新馬戦でデビューしました。16頭立ての10番人気とそこまで評価は高くありませんでしたが、抜群のスタートを決めて難なくハナを奪うと、そのまま先頭をキープして直線へ。一旦は後続を引き離し、残り200m付近でも3馬身ほどのリードがあってそのまま押し切るかと思われましたが、最後の最後でやや脚色が鈍って差し込まれ、0秒4差の4着でゴールしました。
その後はひと息入れて成長を促し、今年4月の新潟ダート1200m戦で復帰。今回はスタートがひと息で後方に控えるかたちになりましたが、道中の手応えは上々で、勝負どころでは内ラチ沿いの狭いスペースでポジションを上げて直線へ。結果は15頭立ての10着に終わりましたが、外に進路を切り替えながら、しっかりと脚は使っていました。
その後は北海道に滞在。3戦目の札幌ダート1000m戦では、メンバー3番目に速い上がりタイムをマークして0秒8差の6着。同舞台の4戦目ではメンバー最速の上がりタイムを駆使して0秒9差7着と、控えて脚を使う競馬もだいぶ板についてきた印象です。前走は函館ダート1700m戦と距離を延ばしましたが、早めに失速する格好で14頭立ての13着に終わり、タイムオーバーのため1カ月の出走制限を受けています。こちらは、明らかに条件が合っていなかった印象です。
この時期のタイムオーバーということもあって、タイミング的にもオークション出品が決まりましたが、天性のスピード能力を秘めていることは間違いありません。前走時で428kgと牡馬にしてはやや小柄ですが、馬群を苦にしない根性も秘めています。
2戦目以降は控えるかたちになっていますが、初戦のレースぶりからしても前々から押し切るレースも可能で、新天地で相手関係が楽になれば一枚上のスピードを生かしてすぐにチャンスをつかんでくれるでしょう。成長力のある血統でもあることから、先々まで活躍を続けてくれるはずです。


※JRAでの最終出走において「タイムオーバーによる出走制限（2021年8月17日まで平地競走に出走できない）」を受けています。
　　　2021年7月17日（土）　1回函館5日　4R　3歳未勝利　　ダ1700m（良）
　　　結果13着　　タイム1:53.1（1着馬からのタイム差6.3秒、5着馬からのタイム差5.4秒）
転入先の競馬場によって、能力検査・再調教試験を課されますので、必ず各主催者にお問い合わせの上、ご確認ください。

※南関東4競馬場への転入が可能です。

※阿見TC内セグチレーシングステーブル（茨城県稲敷郡阿見町福田）に在厩しており、預託料は8,800円/日（税込）です。
7月24日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：山崎　泰博