クラブジャズ　Club Jazz　　牝　３歳　　※中央競馬　登録抹消

父ヴィクトワールピサは安田記念を勝ったアサクサデンエンの半弟という血統で、デビュー戦こそローズキングダムの2着に敗れましたが、2戦目から快進撃がスタート。3連勝でラジオNIKKEI杯2歳Sを制すると、3歳初戦の弥生賞も完勝し、さらに5連勝で皐月賞制覇を成し遂げます。日本ダービーで3着に敗れると、秋はフランスに遠征。ここでは結果が出せませんでしたが、帰国初戦のジャパンCで3着となると、続く有馬記念ではブエナビスタらを破って2度目のG1制覇。翌年には中山記念勝ちを足掛かりにドバイワールドCに遠征し、日本調教馬初となる歴史的勝利を成し遂げました。4歳いっぱいで引退、種牡馬入りすると、初年度から桜花賞馬ジュエラーや秋華賞2着のパールコードを出し、その後もコウソクストレート(ファルコンS)、ウィクトーリア(フローラS)、ブレイキングドーン(ラジオNIIKEI賞)、スカーレットカラー(府中牝馬S)、レッドアネモス(クイーンS)と重賞勝ち馬を輩出。現状は芝での活躍が目立ちますが、ダートでもミッシングリンク(TCK女王盃)などレベルの高い産駒を送り出しています。

母系を見ますと、母ブラッキーピサはJRAで2戦0勝でしたが、伯母ママキジャがJRAで芝、ダートを問わず4勝。いとこには芝短距離で4勝を挙げたブライトチェリーや、今年の大沼Sで3着となったペイシャキュウ、園田の重賞勝ち馬マイタイザンがおり、祖母サヤカがフラワーC勝ち馬という血統。3代母スペキュタラースーは米G2ボニーミスSの勝ち馬と母系には筋が通っており、米G3デラウェアオークスなどを勝ったゾンク、米G2バシュフォードマナーSなどを勝ったスカイドウェラーも同じ一族です。

本馬は2020年9月20日に中山芝1200mの新馬戦でデビュー。2番人気の支持を受けました。外枠から好スタートを決めて先行争いに加わり、4コーナーでは4頭横一線の一番外を回って直線を向く格好となりましたが、そこからもしっかり脚を伸ばし、残り200mを切ってから完全に抜け出しましたが、ゴール前で勝ち馬の強襲にあって0秒1差の2着でゴール。現在は2勝しているユキノファラオなどに差をつけて先着しており、惜しい内容で初戦を終えました。
その後は放牧に出されて成長を促し、復帰は年明けの中山ダート1200m戦。休み明けでも3番人気と上位の支持を受けました。初戦同様、好スタートからダッシュもついて、ハナを取り切りましたが、直線を向いて追い出されてからの反応がひと息。直線半ばで前に入られて頭を上げるような場面もあり、そこで戦意喪失したのか、ずるずる後退して15頭立ての14着と大敗を喫しました。
その後は芝に戻して小倉、新潟、福島とローカルの1200m戦を3戦しましたが、全て2桁着順と不本意な結果。前走で3走成績による2カ月の出走制限を受けたこともあり、今回のオークション出品が決まりました。相変わらずスタートは上手く、ダッシュもついて好位につけることができますが、ラストで手応えほど伸びない現状。それでも前走の福島戦は2着馬とは0秒7差とそこまで離されておらず、徐々に復調の気配は感じさせます。
初戦もそうですが、前走も外めをスムーズに回る競馬ができており、馬群で揉まれるよりは、すんなりした競馬が理想と言えるかもしれません。スピード能力は高く、ダートでもハナを切った実績があり、自分のかたちで競馬ができれば、すぐに結果を出しても不思議はありません。新馬戦の内容からもポテンシャルの高さは疑いようはなく、馬が自信を取り戻して素質が開花するときが楽しみです。


※南関東4競馬場への転入が可能です。

※阿見TC内セグチレーシングステーブル（茨城県稲敷郡阿見町福田）に在厩しており、預託料は8,800円/日（税込）です。
7月24日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：市川義美ホールディングス(株)