クロカドッグ　Crocadog　　牡　４歳　　※中央競馬　登録抹消

父ヴァーミリアンは2000年代を代表するダート王。初重賞勝ちは芝のラジオたんぱ杯2歳Sでしたが、3歳秋以降にダートへ転戦してから徐々に本領を発揮していきました。5歳時の川崎記念でG1初制覇を飾ると、その秋にはJBCクラシック、ジャパンCダート、東京大賞典とG1を3連勝。その後もフェブラリーSや帝王賞などのタイトルを積み重ね、JBCクラシックは3連覇の偉業も達成。9つものG1タイトルに加え、2歳時から7年連続重賞勝ちの記録も打ち立てて引退、種牡馬入りしています。初年度から200頭を超える種付けを行うなど人気を集めると、初年度産駒のノットフォーマルがフェアリーSに優勝。意外にも最初の重賞勝ちは芝でしたが、以降の産駒の活躍はほとんどがダート。ラインシュナイダー(サマーチャンピオン)、ノブワイルド(オーバルスプリント)、ビスカリア(TCK女王盃)といった交流重賞勝ち馬に加え、地方競馬の重賞勝ち馬も多数送り出しています。

母系を見ますと、半姉ゴールデンダイヤは川崎で、半兄ヴァルスは水沢で2勝を挙げています。伯父には8勝を挙げ、名古屋大賞典3着など息の長い活躍を見せたファンドリリョウマ。祖母のファンドリポポはオークスTRの4歳牝馬特別など重賞3勝を挙げた一流馬で、その半弟には福島記念を勝ったポートブライアンズがいます。さらに溯れば桜花賞3着コマツモアーなども同じ一族で、古くから日本で発展してきたファミリーとなっています。

本馬は2019年8月10日に新潟ダート1800mの新馬戦でデビュー。中団につけましたが、勝負どころでギアが上がらずに後退し、現在オープンで活躍中のタガノビューティーから4秒8離された14着に終わりました。しかし、1度実戦を経験した効果は大きく、同舞台の2戦目では、メンバー中3番目の上がりタイムをマークして直線でしぶとく差を詰め、勝ち馬に離されましたが2着に食い込んでいます。
その後は3戦続けて掲示板を外しましたが、年明けの中山ダート1800m戦で初めて逃げの手に出ると、2着馬に早めにこられる展開でもしぶとく粘って0秒4差の3着と好走。続く同舞台の7戦目では、2番手追走から逃げ馬との競り合いを制し、待望の初勝利を挙げました。このときの3着馬ダルムシュタット、6着馬マイネルイリャルギが現在2勝クラスに在籍しており、相手がそろった中での勝利だったと言えるでしょう。
昇級後はしばし苦戦が続きましたが、徐々にクラス慣れして力もつけ、8月の札幌ダート1700m戦で5着と掲示板に上がると、そのまま札幌で連戦し、2戦後には距離を延ばした2400m戦で早め先頭から押し切って2勝目。このとき3馬身以上の差を付けた2着馬リュードマンが次戦で勝ち上がっており、ここもメンバーに恵まれた勝利ではありません。
昇級初戦となる中山ダート2400mの松戸特別では、1着ラストマンと2着ヒロイックテイルが現在オープンで活躍中、3着フローリン、5着ホウオウトゥルースも3勝クラスに昇格というハイレベルな顔ぶれの中で4着を確保。高い能力を示しましたが、その後はなかなか結果が伴わず、今年2月の東京ダート2100m戦で13着に終わったのを最後に、障害入りを果たしています。
入省後は2戦を消化しましたが、ともに着外に終わっており、障害そのものがあまり上手ではなかったこともあって、RAの登録を抹消、オークション出品が決まっています。
500kg級の大型馬ですが、脚元等の不安はなく、デビューからここまでコンスタントに競馬を使ってこられたように、非常にタフな馬です。レースぶりもタフで、強敵相手にも力を出してきた戦績は評価できるものでしょう。南関東にも転入が可能になっていますし、今後も数多く競馬を使いながら、息の長い活躍を見せてくれそうです。


※南関東4競馬場への転入が可能です。

※NSR（茨城県牛久市奥原町・リトルブルーファーム内）に在厩しており、預託料は8,250円/日（税込）です。
7月24日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：(有)ヒダカファーム