ナイルローズ　Nile Rose　　牝　３歳　　※中央競馬　登録抹消

父トゥザグローリーは3歳3月のデビュー戦から連勝。青葉賞で2着となり、最短距離で日本ダービー出走を果たしましたが、ここはエイシンフラッシュの7着に終わりました。その年の秋に中日新聞杯で重賞初制覇を飾ると、続く有馬記念では3着に好走。翌年には京都記念、日経賞を連勝して本格化をアピールしましたが、1番人気に推された天皇賞・春では13着と思わぬ大敗を喫しています。暮れの有馬記念では2年連続の3着となるなど力を示しながらも、G1とは縁がないまま、重賞5勝を挙げて引退、種牡馬入りしました。産駒のデビューは2018年。初年度産駒は2歳戦ではJRA未勝利でしたが、3歳戦以降で活躍が目立ちだし、産駒のJRA初勝利を挙げたカラテは、5歳になって東京新聞杯を制しました。地方競馬のダートにも強く、水沢のウイナーCを勝ったマイランコントルや、川崎のクラウンCで3着のアギト、名古屋の湾岸ニュースターC3着のユウストレートといった重賞好走馬を送り出しています。

母系を見ますと、半兄メイショウカマクラはJRAのダートで4勝を挙げたのち、名古屋、高知で計4勝。半兄ワンダーバイファルもJRAのダートで2勝を挙げており、その他のきょうだいは6頭が地方競馬で勝ち上がっています。めいにあたるナガラフラワーはCBC賞で2着。母のきょうだいには英G3シュプリームS勝ちのストロングホールドやG3ウィンターダービー勝ちのコンヴェイがおり、いとこのラミーニードはイタリアのG3を勝っています。祖母インシニュエイトは英国のリステッドレース勝ち馬。3代母オールアトシーは仏G1ムーンランドロンシャン賞を勝ち、英オークス、ヨークシャーオークス2着の一流馬。その子孫には仏G1ジャンプラ賞を勝ったミューチュアルトラストなども名を連ねています。

本馬は2019年北海道サマーセール出身で落札価格は561万円。20年6月13日に東京芝1400mの新馬戦でデビューしました。初戦は13頭立ての9着、2戦目の東京芝1600m戦は10頭立ての8着としまいに脚を使えない競馬が続きましたが、3戦目の中山芝1600m戦で一変します。ゲートがひと息で後方からの競馬となりましたが、勝負どころで勢いよく進出すると、直線は大外で持ち出されて目立つ伸び脚を発揮。まだ粗削りな走りっぷりでしたが、メンバー最速の上がりタイムをマークして7着とはいえ0秒3差まで追い上げ、能力の一端を示しました。
続く新潟芝1600m戦でもメンバー3位の上がりタイムで0秒9差の7着としまいに脚を使えるようになっており、5戦目の福島芝1800m戦では5着と掲示板を確保。着実に前進を見せます。初ダートとなる今年3月の中山1800m戦では、ダッシュもついて好位を進むと、勝負どころでは内を突いてポジションを挙げ、直線もしぶとい末脚を発揮。逃げ切った勝ち馬には離されましたが、2着争いを制して初連対。砂の適性も示しています。
その後もダートで大崩れせず走り、メンバー最速の上がりタイムもマークしていますが、なかなか勝ち切るまでは至らず、ここ3走は芝に戻していますが、成績が上がってきておらず、今回のオークション出品となりました。
若い頃は競馬を使ったあとに脚元がモヤモヤするようなところがありましたが、大きな問題はなく、その後もコンスタントに競馬を使えています。また、引っ張ると頭が高くなり、ノドがゼーゼーと鳴るようなことがありますが、レースには支障は出ておらず、ノド鳴りなどの症状ではなさそうです。
ダートは5戦して、そこまで大崩れはしておらず、札幌でメンバー上位の上がりタイムをマークしているように、小回りコースでも器用に加速して脚を使えるタイプ。相手関係が楽になればすぐに初勝利のチャンスをつかめるでしょう。晩成型のトゥザグローリー産駒で、母の父もサドラーズウェルズであることを考えれば、本格化するのは古馬になってから。ジワジワと力をつけながら、息の長い活躍を見せてくれそうです。
現状渡しのノークレーム・ノーリターンでお願いいたします。記載事項に関するキャンセルには応じられません。


※南関東4競馬場への転入が可能です。

※井ノ岡トレーニングセンター（茨城県牛久市井ノ岡町）に在厩しており、預託料は6,600円/日（税込）です。
8月14日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：海谷　幸司