ロナ　Lona　　牝　５歳　　※中央競馬　登録抹消

父ロードカナロアは日本が誇る最強スプリンター。大事に使われながら力をつけ、4歳秋のスプリンターズSでG1初制覇を飾ると、暮れには香港に遠征し、日本馬初となる香港スプリント制覇の偉業を成し遂げました。翌年はさらに凄みを増し、春は高松宮記念、安田記念に優勝。秋にはスプリンターズS、香港スプリントの連覇も達成し、6つのG1タイトルを積み重ねて種牡馬入りしました。父となってからも期待を裏切ることなく、初年度産駒から3冠牝馬アーモンドアイが登場。その後もステルヴィオ、サートゥルナーリア、ダノンスマッシュといったG1馬を筆頭に、重賞勝ち馬を輩出。子供たちは短距離から長距離まで幅広い距離で活躍しています。また、兵庫チャンピオンシップを勝ったバーナードループ、根岸Sを勝ったレッドルゼルのようなダートの一流馬や、豪州でG1ブルーダイアモンドS勝ったTagaloaのような海外での活躍馬も送り出しており、着実に大種牡馬への道を歩んでいると言えるでしょう。

母系を見ますと、半姉エアマチュールは芝の中距離で2勝。その他に兄姉2頭が地方競馬で複数の勝利を挙げています。母エアジャメヴーの兄姉には、AJCCを勝ち、有馬記念で2度の3着があるエアシェイディや、秋華賞馬エアメサイアがおり、マイル重賞3勝のエアメサイア、チャレンジCを勝ったエアウインザー、函館記念勝ちのエアアンセムなど、近親にも重賞勝ち馬が多数。3代母エアデジャヴーもクイーンCを勝ち、オークス2着、桜花賞、秋華賞で3着となった活躍馬で、その全弟には皐月賞、菊花賞の2冠を制し、日本ダービー2着の〝準3冠馬〟となったエアシャカールが、おいには毎日王冠、鳴尾記念を重賞2勝のエアソミュールがいます。近年の日本競馬を代表する名牝系のひとつといえるでしょう。

本馬は2017年セレクトセールにおいて4320万円で落札され、18年10月20日に京都芝1400mの新馬戦でデビュー。2番人気と高い評価を受けて好位から運びましたが、ラストでやや甘くなって0秒5差の7着に終わりました。2戦目の京都芝1600m戦では11着と崩れましたが、距離を短縮した3戦目の阪神芝1200m戦ではメンバー3位の上がりタイムをマークして追い上げ、現オープンのイメルから0秒5差の5着と前進を見せます。
続く4戦目の阪神芝1400m戦ではさらに前進を見せ、好位から粘って毎日杯を勝つランスオブプラーナには離されたものの、2着馬とは差のない3着。その後も徐々に着順がまとまりだし、9戦目となった小倉芝1200m戦で2番手から鮮やかに抜け出し、後続に2馬身差をつけて待望の初勝利を挙げています。
昇級後は3戦連続で1番人気に支持されるなど、良血馬の素質開花が期待されましたが、僅差の4着が2回と期待に応えることができず、昨年2月22日の小倉芝1200m戦で17着と大きく崩れたあとは、裂蹄のため休養。症状が長引いたこともあり、半年ほど実戦を離れることとなりました。
復帰2戦目となる10月の新潟1000m戦で5着と現級で4度目の掲示板を確保。その後は少し着順を落としましたが、今年7月には再び新潟の直線1000m戦で3着になっており、スピード能力が健在なところを見せました。前走は目先を変えて小倉ダート1000m戦に出走。追っつけ気味に好位集団を追走し、勝負どころは内を回って差を詰めると、直線では一旦3番手に浮上しかける場面を作りましたが、そこで脚色が鈍り、14頭立て10着でゴールしています。
なかなか成績が安定しない面はありますが、中央の1勝クラスでも上位の力を秘めていることに間違いはなく、高いスピードの能力の持ち主でもあります。ダートでも未勝利時代にはメンバー上位の上がりが使えており、前走も58秒4の時計で走れていることを思えば、決して適性がないわけではないでしょう。新天地の格付け次第では即戦力としての活躍が見込めますし、これだけの牝系出身の牝馬ですから、将来的には繁殖牝馬としても大きな価値を持つことは間違いありません。
なお、右前球節の後に小さな傷があります。両前球節にはチムラが見られます。また、両トモに皮膚病が出ています。現状渡しのノークレーム・ノーリターンでお願いいたします。記載事項に関するキャンセルには応じられません。


※南関東4競馬場への転入が可能です。

※島上牧場（滋賀県栗東市荒張）に在厩しており、預託料は7,700円/日（税込）です。
8月21日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：桑畑　隆信