オーケーパッション　O K Passion　　牝　３歳　　※中央競馬　登録抹消

父ルーラーシップはオークス、天皇賞・秋を勝ったエアグルーヴの子でデビュー前から大きな期待を集め、3歳春にプリンシパルSを勝って日本ダービーへ。ここはエイシンフラッシュの5着に敗れましたが、秋以降はさらに力をつけ、鳴尾記念での重賞初制覇を皮切りにタイトルを積み重ねていきます。5歳時に香港のクイーンエリザベス二世Cを制し、待望のG1初制覇。その後はスタート難に悩まされながらもG1で好勝負を続けました。産駒のデビューは2016年。初年度産駒のキセキが菊花賞を制し、産駒の重賞、G1初制覇を飾ると、その後もダンビュライト(AJCC、京都記念)、ムイトオブリガード(アルゼンチン共和国杯)、 リオンリオン(青葉賞、セントライト記念)など重賞勝ち馬を輩出。メールドグラースは重賞3連勝のあと豪州に遠征し、コーフィールドCでG1初制覇を果たしました。産駒の活躍は芝が中心ですが、ダートでの勝率も高く、グリーンチャンネルCを勝ったアディラートのような一流馬や、地方競馬の重賞勝ち馬も送り出しています。

母系を見ますと、母パッションレッドはJRAの芝で3勝。半姉セカンドネイチャーが岩手で4勝を挙げるなど、きょうだいは4頭が地方競馬で勝ち上がっています。いとこにはフィリーズレビューを勝ったカラクレナイがおり、祖母は富士S、中山牝馬Sを勝ったレッドチリペッパー。さらに溯れば、米国でG1を4勝した名馬Intercoや、イタリアでG1を2勝し、種牡馬となったSt. Hilarionなども同じ一族で、スケールの大きなファミリーと言えるでしょう。

本馬は2019年北海道サマーセール出身で、落札価格は1728万円。20年8月2日に新潟芝1600mの新馬戦でデビューしました。互角のスタートから中団馬群の中を進み、じっくり脚をためて運ぶと、直線は外に持ち出してスパート。ひと追いごとに前との差を詰め、5着まで追い上げてゴールしました。勝ち馬とは0秒5差、のちにアネモネS2着となるジネストラとは0秒1差、クイーンCを勝つアカイトリノムスメには先着も果たしています。
同舞台の2戦目では1番人気に支持され、前々から運びましたが、ここは現3勝クラスのカイトゲニーに突き放されて6着。続く東京芝2000m戦も2番手からもうひと押しがなく0秒9差の4着に終わりました。やや決め手不足な面を補うべく、4戦目はダートに替えて東京1600m戦に出走。好位からしぶとい走りをみせて0秒7差の5着と、砂の適性も示しています。
その後もダート中心に使われ、年明けの中山1800m戦、続く小倉1700m戦と連続で4着。8月の函館1700m戦では、最内枠から好スタートを決め、道中は2番手を追走し、直線では一旦抜け出す場面も。最後は勝ち馬の決め手に屈して2着でしたが、3着以下にも差をつける走りで、初勝利まであと一歩まで迫りました。
前走は芝で大敗し、未勝利の期間内に勝ち上がることはできませんでしたが、コンスタントに13戦を消化し、7度掲示板を確保した実力は確か。芝でもダートでも走れていますが、現状はダートのほうがより力を発揮できそうで、相手関係が楽になれば、すぐに初勝利を挙げることができるでしょう。1600m以上を中心に使われてきましたが、先行力があって距離の融通性も利きそうなタイプ。晩成型のルーラーシップ産駒で、新天地でも数多く競馬を使いながら、息の長い活躍を見せてくれそうです。


※南関東4競馬場への転入が可能です（C1クラス）。

※吉澤ステーブルEAST（茨城県稲敷郡阿見町大形）に在厩しており、預託料は7,700円/日（税込）です。
9月18日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：小野　建