リンガスウォリアー　Lingus Warrior　　牡　４歳　　※中央競馬　登録抹消

父マジェスティックウォリアーは米国で生産、調教され、デビュー2戦目にG1ホープフルSに優勝。しかし、その後は勝ち星に恵まれず、3歳6月で引退、種牡馬入りしました。母Dream SupremeがG12勝の名牝という血統的にも人気を集め、ケンタッキーオークスなどG1を4勝した名牝プリンセスオブシルマーなどの活躍馬を輩出。日本で外国産馬として走った産駒からも、ベストウォーリア（南部杯連覇）、エアアルマス(東海S)などが活躍し、2016年から日本で供用が開始されました。2019年に日本での初年度産駒がデビューし、産駒はダートを中心にコンスタントに勝ち上がり、ライトウォーリアがオープン入りを果たすなど、着実に勝利数を伸ばしています。2021年にはスマッシャーがユニコーンSを制して日本で生産された産駒として初の重賞勝ちを果たしました。

母系を見ますと、母ラブミーナンシーは門別で1勝。現2歳の半妹テーオーシャルマンは9月20日に中京ダート1400mで新馬勝ちしました。母のいとこには南部杯勝ち馬のサンライズノヴァがおり、JRAのダートで2勝を挙げた祖母コパノタイマネはフェブラリーSなどを制したサンライズバッカスの半妹という血統。3歳母リアルサファイヤは芝のフラワーC勝ち馬ですが、一族にはダート重賞4勝を挙げたマコトスパルビエロがいるなど、全体的にはダート色の濃いファミリーとなっています。

本馬は2019年9月29日に中山芝1800mの新馬戦でデビュー。後方から差を詰めることができず、現オープンのポタジェから1秒6離された13着に終わりましたが、2戦目以降はダートに的を絞り、徐々に成績を上げていきます。4戦目の東京1600m戦では0秒5差の5着、6戦目の中山1800m戦では4着と、舞台を問わずに上位に食い込み、未勝利戦では上位の力を示しました。
待望の初勝利は9戦目の東京1600m戦。最内枠からスタートを決めると、ダッシュもついて一気にハナへ。逃げる競馬は初めてでしたが、道中も集中した走りを見せ、4コーナーで外から並びかけられる場面があったものの、直線では余力十分に突き放し、最後まで後続に詰め寄る隙を与えずにゴール。逃げて上がりは最速という完璧な競馬でした。3馬身つけた2着馬は次戦で勝ち上がり、さらに3馬身差の3着馬は現在2勝クラスに在籍中と、骨っぽいメンバー相手での初勝利です。
昇級初戦の福島1700m戦こそ14着に大敗しましたが、2戦目の中山1800m戦では2着に逃げ粘り、早々とクラスのめどを立てます。その後はやや成績にムラがありましたが、今年4月に入ってからは3着、2着、3着と上位争いを繰り返し、クラス卒業が近いところをアピールします。
そして、前走の中山1800m戦ではスタートから気合をつけてハナを奪う積極策。勝負どころでの手応えは決して良くなく、外から馬なりで並びかけてくる馬もいましたが、直線を向いてからは手応え以上の驚異的な粘り腰を発揮。競りかけてきた馬を抜かすことなく競り落とし、そのまま先頭ゴール。良馬場の中山で1分53秒台なら時計も悪くなく、勝負強さをいかんなく発揮した一戦だったといえるでしょう。
ただ、陣営のほうでは、中央の2勝クラスでは家賃が高いと判断し、勝ったタイミングでのオークション出品となりました。とはいえ、まだ4歳馬で、母の父が奥手のステイゴールドという配合面を考えても、まだまだ力をつけていくことは可能でしょう。何よりも持ち前の先行力とラストの勝負根性は、地方競馬の小回りコースでも間違いなく武器となるもの。勝利後ということで、馬の状態は非常に良く、新天地でもすぐにレースを使えますし、即戦力としての活躍が期待されます。


※旋回癖があります。

※南関東4競馬場への転入が可能です。

※阿見TC内セグチレーシングステーブル（茨城県稲敷郡阿見町福田）に在厩しており、預託料は8,800円/日（税込）です。
10月9日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：伊藤　巖