モステニーレ　Mostenire　　牝　２歳　　※中央競馬　登録抹消

父ミュゼスルタンは祖母が重賞勝ち馬のマルカコマチという血統で、セレクトセールにおいて7875万円の値が付いた期待馬。新馬、新潟2歳Sを連勝し、早くも高い素質を発揮しましたが、その後に骨折が判明。復帰戦となったスプリングSはキタサンブラックの7着に敗れましたが、続くNHKマイルCでは3着に入り、改めて能力の高さをアピールしました。続く日本ダービーではドゥラメンテから0秒8差の6着となり、距離が延びても戦えることを示しましたが、続く新潟記念のレース中に再び骨折を発症。9カ月を超える長期の休養となりました。初ダートとなる青梅特別で復帰し、ここを快勝したものの、またもや故障が判明。その後は復帰がかなわず、引退、種牡馬入りしています。血統登録された初年度産駒は3頭のみでしたが、本馬の全兄にあたるユングヴィがJRA初勝利を上げ、京王杯2歳Sで3着に入るなど活躍しています。

母系を見ますと、母ハンナは札幌のダート1700mで勝ち上がり。叔父に新潟2歳S2着のアンブロークンがいるなど、母のきょうだいも堅実に走っています。母のいとこには独G1バイエリシェスツフトレネンなどを勝ったラッキーライオンがおり、祖母リップスポイズンはドイツ1000ギニー勝ち馬。3代母リップスブレインもドイツの重賞好走馬で、近親にもドイツの重賞、リステッドレース好走馬が多数名を連ねています。さらに溯れば欧州だけでなく米国の一流馬も出ているファミリーで、スピードと底力に優れています。

本馬は2021年6月20日に札幌芝1200mの新馬戦でデビュー。互角のスタートからダッシュもついて、道中は馬群のちょうど中団で内ラチ沿いを進みました。勝負どころの手応えも悪くなく、ロスのない競馬で直線へ。ラストもスパッと切れる感じこそなかったもののジリジリと脚を使い、着順こそ16頭立ての9着でしたが、勝ち馬との差は0秒9でゴール。2、3、5、8着馬ものちに勝ち上がっていることを思えば、評価できる走りだったと言えるでしょう。
2戦目は条件を替えて函館のダート1000m戦に出走。周りのペースも速く、追っつけ気味の追走で、3、4コーナーでは最後方まで下がってしまいましたが、そこからエンジンがかかって前の馬を捕える脚も見せ、12頭立ての9着でゴールしました。
その後はひと息入れ、3カ月ちょっと休ませて10月の新潟ダート1200m戦で復帰。好スタートを切りながらポジションを維持できずに後退してしまい、直線入り口では最後方に。そこからジワジワと脚を使い、前の馬を1頭かわして13着でゴールしましたが、前とは差があり、タイムオーバーのため1カ月の出走制限を受けています。
牝馬らしく少しピリピリしたところがありますが、デビュー戦から一戦ごとに馬体が増えているのはいい傾向でしょう。ダートの2戦はエンジンのかかりが遅いようなところもみられますが、ラストでは脚を使えており、そのあたりはキャリアを積んで慣れてくれば変わってくるはず。まだ3戦を経験しただけですし、これから力をつけていくことで、もっと流れに乗って上手に競馬ができるようになると思われます。
また、デビュー後は旋回癖が出てきましたが、常に癖を出すというわけではなく、現在は精神的にも落ち着いています。父の産駒数は多くなく貴重ですし、魅力的な牝系であることを考えれば、将来の繁殖牝馬候補としても期待が持てるのではないでしょうか。


※JRAでの最終出走において「タイムオーバーによる出走制限（2021年11月17日まで平地競走に出走できない）」を受けています。
　　　2021年10月17日（日）　5回新潟4日　1R　2歳未勝利　　ダ1200m（不良）
　　　結果13着　　タイム1:16.2（1着馬からのタイム差4.3秒、5着馬からのタイム差2.9秒）
転入先の競馬場によって、能力検査・再調教試験を課されますので、必ず各主催者にお問い合わせの上、ご確認ください。

※旋回癖を見せることがあります。

※南関東4競馬場への転入はできません。

※阿見TC内セグチレーシングステーブル（茨城県稲敷郡阿見町福田）に在厩しており、預託料は8,800円/日（税込）です。
10月23日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：(株)ＯＲＴＥＧＡ