パンサーバローズ(USA)　Panther Barows　　牡　７歳　　※中央競馬　登録抹消

父ハードスパンは米国で生産、調教され、デビュー4連勝でG3ルコントSを制覇。有力候補の一頭として3冠路線に挑みましたが、ケンタッキーダービーではストリートセンスの2着に敗れ、その後のプリークネスS、ベルモントSも3、4着と善戦止まりに終わりました。それでも、続くハスケル招待Sではカーリンに先着して2着となるなど力を示し、夏場のキングズビショップSで待望のG1初制覇。BCクラシックではカーリンの2着となり、この一戦を最後に引退、種牡馬入りしています。産駒は初年度から好調で、CCAオークス、アラバマSを勝ったQuestingなどの大物も登場しました。日本に輸入された産駒もサマリーズが全日本2歳優駿を勝つなど活躍し、2014年には1年だけ日本で供用されて119頭に種付け。その中からメイケイダイハードが中京記念を勝っています。米国に戻ってからもトップサイヤーとして君臨し、次々とG1馬を送り出しています。

母系を見ますと、きょうだい3頭は米国で白星を挙げており、伯父には米G3トロピカルターフH3着で種牡馬入りしたエイピーマジックがいます。祖母マジカルミステリーキャットは米国でG2を2勝。そのきょうだいには日本で走りシリウスS2着などダートで活躍したツムジカゼや、米G2オノラブルミスH勝ちのブルミラがおり、3代母ナナールも米国で重賞4勝を上げ、G1ゴーフォーワンドS2着の活躍馬です。筋の通った名牝系で、米国に限らず世界各地で一流馬を送り出しているファミリーです。

本馬は2016年11月26日に京都芝1600mの新馬戦でデビュー。積極的に主導権を握る競馬で、オープンまで出世したメリッサの2着に好走しました。芝で十分に戦えるところを見せましたが、半年ほど休養して挑んだ2戦目は京都ダート1400m戦を選択。ここは好位から危なげなく抜け出し、断然の1番人気に応えて初勝利を挙げました。
その後は2戦続けて2桁着順となりましたが、人気が下がることはなく、昇級3戦目となった京都ダート1200m戦では良馬場で1分12秒0というまずまずの好タイムで逃げ切り。のちにオープン勝ちを果たすストロベリームーンや、現3勝クラスのメイショウヤクシマあたりを破り、デビュー5戦目で早くも2勝目を挙げました。
一気の飛躍が期待されましたが、同年12月の一戦のあと、寝違えて股関節を痛めてしまい、約1年3カ月という長期休養を余儀なくされてしまいます。復帰は5歳の3月。クラスも下がっており、復帰2戦目の福島ダート1150m戦では2着と上位の力を示すと、その後も僅差の競馬を繰り返していましたが、昨年から今年にかけて、球節炎のために7カ月半と再度の長期休養となりました。
復帰初戦となった5月の中京ダート1200m戦では10着ながら0秒7差、6月の阪神ダート1200m戦では5着となるなど、相変わらず力のあるところは示していますが、ここにきて成績がやや下降気味なこともあり、今回のオークション出品が決まりました。
寝違えで痛めた股関節は、現在もダクを乗っていると違和感がありますが、その後の競馬でも走れているように、能力面で大きなマイナスにはならないでしょう。成績こそ下がっていますが、スピード能力や先行力に陰りはなく、環境を替えることで本来の力を発揮できるようになれば、まだまだ白星を積み重ねていけるだけの実力馬です。ただ、左手前から右手前に替えるのがやや苦手です。
なお、両前（特に左前）に軟腫のようなものが見られますが、熱感や痛みはありません。現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。記載事項に関するキャンセルには応じられません。


※2019年11月9日（5歳時）の競走中に鼻出血を発症しています。

※南関東4競馬場への転入はできません。

※島上牧場（滋賀県栗東市荒張）に在厩しており、預託料は7,700円/日（税込）です。
12月11日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：猪熊　広次