カンパニョーラ　Campagnola　　牝　２歳　　※地方競馬　在籍

父ジャスタウェイはハーツクライの代表産駒の一頭です。3歳春にアーリントンCを制した後は惜敗が続きましたが、4歳秋に覚醒。天皇賞・秋で4馬身差の圧勝を果たすと、翌年には中山記念で弾みをつけてドバイに遠征し、ドバイデューティフリーをレコードタイムで圧勝。この勝利で、日本馬史上初の国際レーティング世界一に輝きました。帰国初戦の安田記念も制して4連勝。秋には凱旋門賞にも挑戦(8着)し、帰国してジャパンCで2着となるなど、高いパフォーマンスを発揮して、5歳いっぱいで引退しています。産駒のデビューは2018年。初年度産駒のアドマイヤジャスタがホープフルS2着、ヴェロックスが若駒S、若葉Sを勝ち、皐月賞2着、ダービー、菊花賞で3着とG1戦線で活躍。4歳初戦のシルクロードSを制したアウィルアウェイ、5連勝でチャレンジCを制したロードマイウェイなど父同様にジワジワと力をつけていくタイプもいます。ダートでもマスターフェンサーが交流重賞で活躍。2世代目以降も活躍が続いており、ダノンザキッドがホープフルS制覇、テオレーマはJBCレディスクラシックに優勝しています。

母系を見ますと、母エミレーツガールはアルゼンチンでG1エリセオラミレス賞などを勝った一流馬。半兄のトーセンリヤンはJRAの未勝利戦で2着ののち、浦和、名古屋で計3勝を挙げています。南米で発展してきた牝系で、近親にはG1クリアドレス大賞勝ちのエントロピアといったアルゼンチンの一流馬だけでなく、ブラジル1000ギニー馬Endurance、チリ、ペルーの両国でG1を制した名牝Tex Finaなどが名を連ねており、南米各国で一流馬を送り出すファミリーです。

本馬は2021年8月30日に盛岡ダート1000mで予定していた新馬戦を取り消したあと、9月12日に盛岡芝1000m戦で改めてデビュー戦を迎えました。立ち上がるようなスタートで大きく出負けしましたが、その後の二の脚が抜群に速く、3コーナーで先行集団に取りつくと、外を回って勢いよく進出。直線もしぶとく脚を使い、逃げ粘る2着馬をゴール前できっちりとらえて初陣を飾りました。
2戦目は同舞台のJRA認定競走に出走し、重賞のジュニアグランプリ3着馬とタイム差なしの2着。続く3戦目の盛岡芝1600m戦は伸びきれずに5着に終わり、ここで盛岡の芝開催が終了。4戦は水沢のダート1400mに出走し、メンバー最速の上がりタイムをマークして2着に追い込んでいます。血統的にも芝向きの印象があり、ダートが不安視されていましたが、十分にこなせることを証明しました。
前走は重賞の寒菊賞に挑戦。相変わらずゲートの中でうるさく、立ち遅れ気味のスタートになりましたが、直線で大外に持ち出してから懸命に脚を伸ばし7着でゴールしています。上位はすでに重賞で実績のある馬でしたし、相手がそろっている中で健闘したと言えるでしょう。

【本馬についての現状説明】
少しテンションが高く、スタートに課題のある馬で、どうしても追い込み一手になってしまいますが、その中でも高い能力を示しています。崩れた2戦はともにマイル戦で、1400m以下では底を見せておらず、今後の精神面の成長でゲートが安定してくれば、上のクラスを狙っていける馬でしょう。血統的にも魅力たっぷりの牝馬ですし、将来的には繁殖牝馬としても期待が持てそうです。（水沢競馬・佐藤浩一調教師）


※南関東4競馬場への転入が可能です。

※水沢競馬場・佐藤浩一厩舎（岩手県奥州市水沢姉体町字阿久戸）に在厩しています。預託料につきましては、サラブレッドオークション事務局にお問い合わせください。
12月25日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：(株)ジャパン・ヘルス・サミット