エリーグランプリ　Eri Grand Prix　　牝　５歳　　※地方競馬　在籍

父グランプリボスは2歳時に京王杯2歳S、朝日杯FSを連勝し、JRA賞の最優秀2歳牡馬に輝き、その後もマイル戦線で活躍。3歳時にはNHKマイルCを制して2つめのG1タイトルを獲得し、古馬になってからG1には手が届きませんでしたが、スワンS、マイラーズCとG22勝を挙げ、安田記念で2度、マイルCSでも2着があるなど、長くトップマイラーの座に君臨しました。海外にも積極的に遠征し、3歳時には英国のセントジェームスパレスSで欧州最強馬フランケルと対決し8着、引退レースの香港マイルは3着と舞台を問わずに活躍したのが印象的です。初年度産駒は2018年にデビュー。そのなかから高知の重賞・土佐秋月賞を勝ったモズヘラクレスや、金沢で石川ダービー、加賀友禅賞と重賞2勝のロンギングルック、浦和桜花賞2着のゼットパッションといった活躍馬が出ています。その後もホッカイドウ競馬のリーチや、水沢のリュウノシンゲンが重賞勝ちの活躍。JRAでも2勝目、3勝目を挙げる産駒が目立ってきており、サクラバクシンオーの後継種牡馬として大きな期待が持たれています。

母系を見ますと、母ブリッジポートは岩手で6勝。6歳時にも勝利を挙げるなど息の長い活躍を見せました。現3歳の半弟サンエイウルフは川崎でデビュー勝ちし、重賞の鎌倉記念で4着になるなど、今後の成長が期待されています。母のいとこにあたるメイショウツチヤマはJRAのダートで5勝を挙げてOPまで出世し、その後は高知に移籍して13勝。二十四万石賞など重賞4勝を挙げました。近親にはききょうS勝ちのマイネルサニベルなどがおり、3代母カパルアは米G1マザーグースSやCCAオークスなどを制したFiesta Galの半妹。一族には米G1ビングクロズビーH勝ちのIn Summationなど多数の重賞活躍馬が名を連ね、さらに溯れば英2000ギニーなどを制し、日本で種牡馬として活躍したノノアルコなども同じファミリーの出身です。

本馬は2019年7月28日に新潟芝1400mの新馬戦でデビューし、軽快に逃げて直線もしぶとく粘り、0秒5差の6着とまずまずの内容でした。2戦目には距離を短縮し、中山芝1200m戦に出走。ここでも抜群のスタートダッシュを見せ、難なくハナを奪うと、直線を向いてからも一向に脚色は鈍らず、逆に後続を突き放して快勝。このときの2着コスモアンジュは現2勝クラス、3着チェアリングソングは3勝クラスに在籍しており、決してメンバーに恵まれての勝利ではありませんでした。その後、オープンの福島2歳S、クリスマスローズSに挑戦しましたが、ともに11着と結果が出ず、年明けに自己条件に戻ってからも、なかなか本来のスピードを生かし切れない競馬が続いてしまっています。
昨年9月には浦和の交流競走に遠征しましたが、ここも流れに乗り切れず最下位12着。11月の福島ダート1150m戦でも最下位16着に終わり、その後は放牧に出して成長を促しました。復帰戦は今年5月の新潟直線1000m戦。スタートは少し遅めでしたが、すぐ馬群に取りついて中団で運びました。そのまま食い下がってはいましたが、なかなか前の馬も止まらず16頭立ての12着でゴール。このレース中に右飛節の骨折が判明し、全治3カ月の診断を受け、休養に入りその後、岩手競馬に移籍を致しました。
10/12に岩手競馬での初戦を迎えますが、JRA時代の成績から芝の短距離での勝利を踏まえ、芝1000mでのレースに挑みました。抜群のスタートダッシュを見せ、軽快に逃げて直線でもしぶとく粘り0秒6差の5着とまずまずの内容でした。2戦目は芝のレースが終了した事から、ダート1000mのレースに出走。前走の結果から3番人気に推されましたが、スタートから二の足が付かず、番手での競馬となり直線も伸びず10着と敗れています。3戦目も同じくダート1000mのレースに出走、このレースでも番手での競馬となり最下位の8着に敗れています。その後は短距離且つ小回りの水沢開催での出走を目指していましたが、除外及び開催の中止で水沢でのレースは使えておりません。水沢競馬での850m戦なら鼻を切れればチャンスがあると思ってましたが、残念ながら出走出来ずオフシーズンに入るこのタイミングでのオークションの出品となりました。
高いスピード能力を持つ一方、牝馬らしくメンタルが繊細でイレ込むようなところがあります。
馬体重はJRA時代は帰厩しても、体が減ってしまうようなところがあったみたいですが、岩手競馬に移籍した後は減る事もなく460kg台での出走が出来ております。JRA時代に芝で逃げて勝っている事から、砂の厚い競馬場よりは砂圧の薄い競馬場且つ小回りの競馬場であれば、スピードを活かしたレースが出来るのではないかと考えております。

明け5歳ですが、まだ13戦のキャリアですし、現在は脚元も問題ないとありませんので、適性がある競馬場であれば、まだまだ活躍が見込めるのではないでしょうか。
現状渡しのノークレーム・ノーリターンでお願いいたします。記載事項に関するキャンセルには応じられません。

【本馬についての現状説明】
普段は大人しいですが、レースになるとイレ込み、うるさくなる面があります。そのため、レース前に力を使ってスタミナを消耗してしまうところがあり、短距離レースを使っていました。牝馬にしては飼い葉食いが良いですし、年齢を重ねて落ち着きが出てくると、距離ももう少し長くてもこなせると思います。脚元に不安な箇所はなく、丈夫です。現在の体重は484キロです。（盛岡競馬・飯田弘道調教師）


※2021年5月16日に右脛骨遠位端の骨折を発症。事故見舞金11号（競走中の事故により事故発生の日から3ヵ月以上中央競馬の競走に出走できなくなった場合）を受給しています。

※南関東4競馬場への転入はできません。

※盛岡競馬場・飯田弘道厩舎（岩手県盛岡市新庄上八木田）に在厩しています。預託料につきましては、サラブレッドオークション事務局にお問い合わせください。
1月8日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：阿部　武士