レッドヴェイパー　Red Vapour　　牝　５歳　　※中央競馬　登録抹消

父キンシャサノキセキは南半球産のフジキセキ産駒で、高松宮記念連覇、阪神C連覇を含む重賞7勝を挙げた快速馬でした。種牡馬入り後はモンドキャンノ（京王杯2歳S、朝日杯FS2着）、シュウジ（阪神C）、カシアス（函館2歳S）、ベルーガ（ファンタジーS）、ルフトシュトローム（ニュージーランドT）、ガロアクリーク（スプリングS）などJRAで数多くの重賞ウィナーを輩出。その一方でサクセスエナジー（東京盃、さきたま杯など重賞6勝）、ヒラボクラターシュ（佐賀記念）、ストライクイーグル（大井記念、東京記念）、リネンファッション（JBCレディスクラシック3着）、フレッチャビアンカ（東京記念、ダービーグランプリ）、ジュエルクイーン（ビューティフルドリーマーCの3連覇を含む地方重賞10勝）など地方競馬の舞台で活躍する馬も量産しており、万能タイプの種牡馬としてすっかりお馴染みです。

母系に目を向けると、祖母ハッピートレイルズといえばG1・マイルCSを含む重賞6勝を挙げた名牝シンコウラブリイの母としてあまりにも有名。タイキマーシャル（エプソムC）、ロードクロノス（中京記念）、キングストレイル（セントライト記念、京成杯オータムハンデ）シンメイフジ（関東オークス、新潟2歳S）、ムイトオブリガード（アルゼンチン共和国杯）、コディーノ（東京スポーツ杯2歳S、札幌2歳S）、チェッキーノ（フローラS）など活躍馬は枚挙に暇がなく、今なおその枝葉を広げている名門牝系の出身です。

本馬は2歳6月の函館競馬でデビュー。禁止薬物を含んだ飼料添加物を摂取した可能性のあることが判明したため競走除外の憂き目にあいましたが、仕切り直して臨んだ翌週の新馬戦（芝1200m）を2番手から直線で抜け出す教科書通りの競馬で快勝し、デビュー戦を勝利で飾ります。勇躍挑んだ函館2歳Sでは単勝1番人気の支持を受けたものの、出遅れが響いて5着。それでも勝ち馬ビアンフェとはコンマ7秒差だっただけに、出遅れがなければ…と思わせる内容でした。その後は気性面の若さなどが災いしてリズムを崩してしまい、現厩舎に転厩後も思うような結果を出すには至っていません。昨冬の小倉競馬で3回出走した後は放牧に出て夏の北海道開催を目標に調整されていたのですが、右前の骨瘤、右飛節の腫れなどで順調さを欠き、休養が長引いてしまいました。時間を掛けて立て直した前走で本来の能力を発揮することができなかったため、関係者の間で協議した結果、匿名組合契約を終了し、このたびサラブレッドオークションへ出品させていただく運びとなった次第です。

近走の不振はフィジカル面よりもメンタル面によるものが大きいようで、「闘争心を奮い立たせることができなかった」と厩舎サイドは分析しています。明け5歳と老け込む年齢ではありませんし、キャリアもわずか11戦。環境が変わり、相手関係や馬場などがうまくマッチすれば、鮮やかに新馬戦を勝利した2歳夏の輝きを取り戻しても何ら不思議はないでしょう。昨年のスパーキングレディーCで3着と好走、名古屋の秋桜賞では2着馬に7馬身差をつける圧勝劇を演じたグランデストラーダを姉に持つことからも、本馬も地方競馬に移籍して変わり身を見せる可能性は十分あるはず。新たなオーナー様の元で活躍してくれることを願っています。また、前述の通りきらびやかな血統背景を有していることから、将来の繁殖牝馬候補としてもご一考いただけたら幸いです。

なお、特に気になる疾病や悪癖は今のところございませんが、現状渡しのノークレーム・ノーリターンでお願いいたします。記載事項に関するキャンセルには応じられません。


※南関東4競馬場への転入が可能です。

※阿見TC内セグチレーシングステーブル（茨城県稲敷郡阿見町福田）に在厩しており、預託料は8,800円/日（税込）です。
1月15日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：ノーザンファーム