クレアーレ　Creare　　牡　　５歳　　※中央競馬　登録抹消

父ディープインパクトは無敗のままクラシック3冠を制した日本競馬史上に残る名馬です。3歳暮れの有馬記念ではハーツクライの2着に敗れて初黒星を喫しましたが、翌年には天皇賞・春、宝塚記念に優勝し、秋には凱旋門賞に挑戦。日本馬初勝利の大きな期待がかかりましたが、3位入線後、禁止薬物が検出されたためまさかの失格処分となりました。しかし、帰国後はそのショックを吹き飛ばす走りで、ジャパンC、有馬記念を優勝し引退。サンデーサイレンスの最高傑作として大きな期待を集めて種牡馬入りしました。初年度から桜花賞馬マルセリーナや、3歳にして安田記念を勝ったリアルインパクトらが活躍し、その後もG1馬を輩出。2012年からリーディングサイアーの座を譲ることなく、ディープブリランテ、キズナ、マカヒキ、ワグネリアン、ロジャーバローズ、コントレイル、シャフリヤールと次々に日本ダービー馬を送り出しています。また、国内だけでなく、世界からもその血が求められ、ビューティーパーラー、サクソンウォリアー、ファンシーブルー、スノーフォールなど欧州調教のG1馬も出しており、世界に誇れる大種牡馬と言えるでしょう。

母系を見ますと、母ミリアグラシアはJRAのダート短距離で3勝。1歳下の全弟サトノクリーチャーもJRAのダートで勝ち上がりました。伯母Biofuelが北米で重賞2勝、Tu Endie Weiも米G3シーウエイSを勝つなど、母のきょうだいは非常に優秀。祖母Ms. Cornstalkの半兄には米G2アーカンソーダービーを勝ったDansilがいます。4代母シェルダンサーも米国の重賞好走馬と筋の通った名牝系で、一族にも多数の重賞ウイナー、種牡馬が名を連ねています。

本馬は2019年9月28日に阪神芝1800mの新馬戦でデビュー。武豊騎手を背に1番人気に支持されました。スタートをゆっくりと出ると、そのまま急かさずに馬群の後方に待機。終始手応えは良く、直線で大外に持ち出されると目立つ脚いろで猛追。まとめて差し切るまでは至りませんでしたが、メンバー中3番目に速い上がりタイムをマークして4着。2着だったのちの菊花賞2着馬アリストテレスとは0秒4差でゴールしました。
年末の中京芝1600m戦でも1番人気に支持されると、やはり中団からメンバー中3番目に速い上がりタイムをマークし0秒4差の5着。現3勝クラスのゴールドパラディンあたりと差のない競馬をしており、流れひとつで勝ち上がるチャンスは十分と思われましたが、その後はなかなか展開も向かずじまい。初ダートとなった5月の京都1800m戦、夏の札幌芝1500m戦で3着と力のあるところを見せましたが、未勝利を脱出できずに一旦中央の登録を抹消。兵庫県競馬に移籍しています。
移籍初戦は3歳11月の園田1400mのC2一組戦。ここは早めに先頭に立つも、最後に差されて2着と取りこぼしましたが、その後ひと息入れて挑んだ4歳4月のC3二組戦では逃げて上がり最速という文句なしの内容で、2着を2秒5も突き放す圧巻の内容。待望の初勝利を挙げると、その後もC2三組戦、C2一組戦と連勝。4戦3勝2着1回という成績で、JRAに復帰を果たしています。
復帰後は5戦して全て2桁着順に終わっており、中央の1勝クラスで壁を感じさせることもって今回のオークション出品となりました。ただ、復帰初戦は1秒差、2戦目は0秒7差と阪神ダート1400mではそこまで大崩れせずに走れています。ここ2戦はもしかすると距離が長かったのかもしれません。
地方競馬のダートでは底を見せておらず、当然ながら盛岡芝の選択肢もあり、まだまだ白星を積み重ねてくれそうな馬ですし、何といっても貴重なディープインパクト産駒を手に入れる限られたチャンスでもあります。なお、普段はうるさいところもあり、ゲート内でソワソワするようなところもありますが、立ち上がったりするほどではありません。


※南関東4競馬場への転入はできません。

※島上牧場（滋賀県栗東市荒張）に在厩しており、預託料は7,700円/日（税込）です。
3月12日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：池江　泰郎