ハングルース　Hang Loose　　牝　　４歳　　※地方競馬　在籍

父オルフェーヴルは2011年のクラシック三冠馬。二度の凱旋門賞挑戦、そして8馬身差の圧勝となった引退レースの有馬記念に至るまでG1を6勝、走るたびにドラマを生む稀代の個性派でした。種牡馬入り後は初年度産駒のラッキーライラック（大阪杯、エリザベス女王杯連覇、香港ヴァーズ2着）とエポカドーロ（皐月賞、日本ダービー2着）がG1戦線で大活躍。その後も2世代目からマルシュロレーヌ（BCディスタフ）やショウリュウイクゾ（日経新春杯）、ジャスティン（東京盃、カペラS、東京スプリント）、3世代目からオーソリティ（青葉賞、アルゼンチン共和国杯連覇、ネオムターフC）やシャインガーネット（ファルコンS）、ショウナンナデシコ（エンプレス杯）、4世代目からはラーゴム（きさらぎ賞、京都2歳S2着）やソーヴァリアント（チャレンジC、セントライト記念2着）、スライリー（フローラS2着）らが躍進。国内外、芝・ダートを問わず、あらゆるカテゴリーにおいて勢力を伸ばしています。

一方、母系を見ますと、母サーキットレディは芝・ダートを問わずに短距離で3勝。半兄サトノアビリティは中央のダートで3勝したのち、南関東でも3勝。半姉ダノングラシアスは新馬勝ちしてファンタジーSで2着となっています。いとこには新潟ジャンプSを2度制したタイセイドリームがおり、おばに芝で4勝を挙げたモアザンベスト、おじに種牡馬入りしたMacabeがいるなど、母のきょうだいも堅実に走っています。祖母ラグナセカは米G2レイルバードSの3着馬。曾祖母Topicountは米G2レアパフュームS勝ち馬と筋が通っており、米国だけでなく南半球でも活躍馬を多く送り出す優秀なファミリーです。
また、オルフェーヴル×Grand Slamの配合からは、中央2勝の現役馬ショウサンイチマツ（皿倉山特別2着）など、複数の勝ち馬が出ています。

JRA所属時はデビュー戦となった阪神・2歳新馬牝（ダ1400m）で3番人気に推され、4着に入った素質馬でしたが、3戦目の後、右前第三手根骨の骨折が判明し、半年の休養を余儀なくされたこともあって、未勝利のまま抹消。昨年9月2日のサラブレッドオークションに出品されたことから落札し、高知へ移籍いたしました。移籍2戦目の高知・C3-19（ダ1300m）で3着に逃げ粘るなど、ほどなくしてその素質の片鱗を窺わせると、5戦目と8戦目にも3着。そして迎えた9戦目、今年2月16日の高知・ファイナルレースC3-14記者選抜（ダ1400m）では、好スタートから先行集団につけると、3～4コーナーでスルスルと内を突いて先頭を奪取。最後の直線でもゴールまで懸命な走りを続け、見事に後続の追撃を振り切り、待望の初勝利を飾りました。ただ、移籍後の計11戦を客観的に見ると、勝ち馬から2秒以上離されることも少なくなく、この馬の持ち味であるスピード能力が活きていない印象は拭えません。年齢が若く、キャリアも浅いうちに、新たなオーナーの下、新天地で再スタートを切らせることが賢明であると判断いたしました。幸い脚元やノドなどに問題はなく、引き続き即戦力として頑張ってくれると思います。
また、前述の血統背景を考慮すると、繁殖牝馬としても大変魅力的な一頭だと思います。入札のご検討のほど、よろしくお願いいたします。

【本馬についての現状説明】
昨年10月にこちらへやってきて、約5カ月の間に11戦を元気に走り抜いてくれましたが、結論から言って、この馬には高知の重いタフな馬場はイマイチ合いませんでした。スピードが活きる軽い馬場の方が向いていると思います。（高知競馬・松木啓助調教師）


※2021年2月7日（3歳時）に右前第三手根骨の骨折を発症。事故見舞金9号（競走中の事故により事故発生の日から6ヵ月以上出走できなくなった場合）を受給しています。

※さく癖があります。

※南関東4競馬場への転入はできません。

※高知競馬場・松木啓助厩舎（高知県高知市長浜宮田）に在厩しています。預託料につきましては、サラブレッドオークション事務局にお問い合わせください
4月16日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：松木　和子