アイタイ　Aitai　　牡　　６歳　　※中央競馬　登録抹消

父ヴィクトワールピサは安田記念を勝ったアサクサデンエンの半弟という血統で、デビュー戦こそローズキングダムの2着に敗れましたが、2戦目から快進撃がスタート。3連勝でラジオNIKKEI杯2歳Sを制すると、3歳初戦の弥生賞も完勝し、さらに5連勝で皐月賞制覇を成し遂げます。日本ダービーで3着に敗れると、秋はフランスに遠征。ここでは結果が出せませんでしたが、帰国初戦のジャパンCで3着となると、続く有馬記念ではブエナビスタらを破って2度目のG1制覇。翌年には中山記念勝ちを足掛かりにドバイワールドCに遠征し、日本調教馬初となる歴史的勝利を成し遂げました。4歳いっぱいで引退、種牡馬入りすると、初年度から桜花賞馬ジュエラーや秋華賞2着のパールコードを出し、その後もコウソクストレート、ウィクトーリア、ブレイキングドーン、スカーレットカラー、レッドアネモス、アサマノイタズラと重賞勝ち馬を輩出。ダートでもミッシングリンク(TCK女王盃)などレベルの高い産駒を送り出し、最近は母の父としても注目されています。

母系を見ますと、母イチリュウは浦和の桜花賞馬で、東京プリンセス賞でも2着の活躍馬。半妹のトップブランドは園田で1勝を挙げています。いとこにジャパンダートダービーを勝ったヒガシウィルウィンや黒船賞2着のスリーグランド。叔母に関東オークスなど交流重賞3勝を挙げたタイニーダンサー、伯父に全日本2歳優駿2着のブンブイチドウや北海道2歳優駿2着のホウザンがいるなど、母のきょうだいも非常に優秀。祖母キハクはJRAのダートで3勝を挙げています。遠縁には南関東の重賞で活躍したビービートルネードがいるなど、地方競馬のダートに強いファミリーと言えそうです。

本馬は2018年11月25日に京都芝1800mの新馬戦でデビューし、現オープンのウーリリから0秒8差の4着。2戦目の芝で大敗し、3戦目に京都ダート1800m戦に出走すると、タイム差なしの2着に好走しました。その後はダートに専念し、発走直後につまずいて騎手が落馬した3歳4月の阪神戦以外は安定して掲示板を確保。事実上のラストチャンスとなった8月の小倉1700m戦で逃げ馬をキッチリとらえ、9戦目で待望の初勝利を挙げました。

1勝クラスへの昇級後は先行してしまいが甘くなる競馬が続いていましたが、4歳春に距離を短縮して差す競馬を試してからレースぶりが一変。6月の阪神1400m戦では後方からメンバー最速の上がりタイムをマークして差し切り、2勝目を挙げています。

その後も1400mやローカルの1700mを中心に使い、小倉1700mの小倉城特別で0秒3差5着に入るなど差のない競馬もしていましたが、喉の状態が思わしくなかったため、昨年5月に声帯虚脱、喉頭片麻痺の手術を行いました。復帰後は障害にチャレンジし、今年1月に3着になるなど、4戦連続で掲示板を確保しましたが、なかなか勝ち切れずに今回のオークション出品となります。

6歳となりますが、今年に入ってからも障害で十分に戦えていたように力が衰えている感じはなく、むしろ障害を経験したことでさらに力をつけてくる可能性もあるのではないかと思っています。小回りコースを苦にしない器用さもあるため、地方の競馬場も苦にしないと思いますし、中央の2勝クラスで差のない競馬をした実力を、新天地でも思う存分発揮してくれると期待しています。
現状渡しのノークレームノーリターンでお願いいたします。記載事項に関するキャンセルには応じられません。


※2021年5月（5歳時）に声帯虚脱と喉頭片麻痺の手術を行っています。

※南関東4競馬場への転入が可能です。

※島上牧場（滋賀県栗東市荒張）に在厩しており、預託料は7,700円/日（税込）です。
6月4日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：平井　裕