ギヴァーダンク　Giver Dunk　　牝　３歳　　※地方競馬　在籍

父トゥザワールドは弥生賞でのちのダービー馬ワンアンドオンリーを下して4連勝。皐月賞、有馬記念、そして豪州G1でも2着と、ハイレベルな走りでファンを魅了しました。種牡馬入り後の4年間は毎年100頭前後の種付けオファーを集め、初年度産駒が2019年にデビュー。キズナと並ぶ2歳戦34勝をマークする絶好のスタートを決めると、中央ではゴールドチャリス（中京2歳S、カンナS3着、フェニックス賞3着）やペルセウスシチー（鈴鹿S、鋸山特別）、コスモアンジュ（キャンドルライト賞、芦屋川S3着）、ミエノワールド（ベストウィッシュC）らが、地方ではワールドリング（大井重賞・アフター5スター賞、優駿スプリント）やビックバレリーナ（名古屋重賞・東海クイーンC）、マナバレンシア（金沢重賞・金沢シンデレラC）、ガンバルン（高知重賞・黒潮ジュニアチャンピオンシップ）、モリデンブラック（盛岡重賞・ジュニアGP）、チョウライリン（南関東重賞・ハイセイコー記念3着、平和賞3着）らが躍進。各世代から重賞勝ち馬が誕生しています。

一方、母系は英オークス馬Ambiguityに遡る由緒あるファミリーで、4代母のJohnicaはビヴァリーヒルズHなど米G2を2勝、G1の舞台でも2着2回と力を示しました。近親にあたる中央5勝馬フラワーホーラー（小倉日経OP2着）からは、中央2勝レディーメグネイト（りんどう賞）、中央3勝メイショウラビエ（端午S5着）と確かな広がりを見せており、出品本馬の全弟にあたる2歳馬ピクシーワルツは先週の川崎競馬で3馬身差の完勝、デビュー2戦目にして早くも初勝利を挙げています。

昨年5月に川崎競馬よりデビュー。ここまで900～1400mで計15戦を消化し、3着2回、4着4回、5着2回と半数以上で掲示板に載っており、1400mに限定すれば10戦中7戦が5着以内という堅実ぶりです。馬体重が示す通り、非常に小柄で、特にデビュー当初は400㎏に全然届かなかったほど。このままでは現役続行は厳しいと思っていましたが、調教師、厩舎、牧場スタッフのご尽力もあって、今年1月には400㎏超まで急成長を遂げてくれました。

そこからこの8月まで毎月出走、多い時には月に2走もしてくれて、「小柄だけど非常にタフでへこたれない」と周囲の評価は決して低くありません。レースでも馬群に入れたり、内枠で揉まれたりしても怯まないのは非常に頼もしい限りですし、2走前の7月23日の船橋・3歳二三（ダ1200m）では最後の直線で大外から鋭い伸びを見せ、さらに外から伸びてきた馬に対しては負けじと根性を見せ、3着を奪取してくれました。

馬主孝行な馬で手放すのは正直惜しいですが、今年の連日の猛暑が本馬に与える影響は決して小さくなく、近走は思うように体重が戻らず、390㎏台前半での競馬が続いています。涼しくなるまで万全の体調で臨むことは難しいでしょう。また、これまで3着が2回あるものの、ともに1着馬から約1秒離されており、今後南関東で勝ち負けに持ち込むには、さらなる成長とそのための時間が必要となりそうです。所有頭数の整理の都合、および本馬がより活躍できる条件に置いてあげることを考え、今回のオークションに出品する運びとなりました。馬体重がネックになることは百も承知ですが、それを補って余りある丈夫さと精神力に注目していただければ非常に幸いです。

【本馬についての現状説明】
デビュー時は382㎏で、一時は370㎏台になるほど小柄でしたが、昨年8月から12月にかけて成長促進の放牧を挟んだことにより、400㎏台まで大きくなってくれました。ただ本音を言えば、410㎏以上は欲しかったなあ、と思います。今後も体重がポイントのひとつになる馬ですので、できれば輸送がなく、滞在で競馬ができる競馬場がベストでしょうね。また、レースではゲート内で少しソワソワするところがあり、尾持ちで対応していました。（川崎競馬・甲田悟史調教師）


※南関東4競馬場への転入が可能です。

※セグチレーシングステーブル千葉（千葉県市原市西国吉・大東牧場内）に在厩しており、預託料は9,020円/日（税抜）です。
8月13日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：安達　洋生