スズカサンサン　Suzuka San San　　牝　３歳　　※中央競馬　登録抹消

父ドゥラメンテは2015年に皐月賞、日本ダービーを制した2冠馬です。新馬戦2着のあと未勝利、セントポーリア賞と連勝し、続く共同通信杯ではリアルスティールの2着に敗れましたが、そこから皐月賞に直行。4コーナーで大きく外にヨレながら直線では破壊力満点の末脚を繰り出して差し切りました。続く日本ダービーでは悪癖を見せず、直線で堂々と抜け出す競馬で完勝。勝ちタイムの2分23秒2は当時のダービーレコードです。その後、骨折が判明して秋は全休。4歳初戦の中山記念で復帰Vを飾り、ドバイシーマクラシックに挑みましたが、馬場入場時に落鉄するアクシデントもあって2着。帰国初戦の宝塚記念も2着となり、レース後には歩様が乱れて競走能力喪失と診断され、引退、種牡馬入りしています。産駒は2020年にデビュー。初年度からG1を3勝しているタイトルホルダーや小倉大賞典を勝ったアリーヴォ、2世代目から2冠牝馬スターズオンアースといった活躍馬を輩出しましたが、21年8月に若くして急死しており、残された産駒は貴重な存在となります。

母系を見ますと、母スズカシャーマンは芝、ダートを問わずにJRA4勝と活躍。伯父には門別で18勝を挙げて重賞でも活躍したコスモアジルがいるなど母のきょうだいも優秀です。祖母シャドウリングも芝で4勝を挙げた活躍馬で、その半弟にはジャパンダートダービー2着のメイショウアーム。さらに溯れば、6勝挙げてマイラーズC2着など重賞でも活躍したスカイジャイアントや、金沢で重賞勝ちしたフジトキワオーなども出ており、古くから国内で活躍馬を輩出してきたファミリーとなります。

本馬は2020年の北海道セレクションセールにおいて1870万円で落札。2021年12月28日に阪神芝1600mの新馬戦でデビューしました。ゲートの中で落ち着きがなく出負けしてしまい、後方からの競馬となりましたが、馬場のいいスペースに出して道中の追走はスムーズ。馬群の一番後ろで手応えも悪くなく、直線は外に持ち出しながらしぶとく脚を使いました。結果は17頭立ての13着ですが、馬群は密集しており5着馬とは0秒6差。2、3、4着馬も勝ち上がる顔触れでしたし、そこまで大きく負けた感じではありません。
2戦目からはダートを中心に使い、3戦目の阪神1800m戦ではメンバー中3番目に速い上がりタイムをマークして6着と前進。続く同舞台の4戦目でもメンバー2位タイの上がりを使っており、時計も大きく詰めました。着順こそ上がってはいませんが、2走前の新潟ダート1800m戦では向こう正面でまくって上がっていく機動力も見せており、一戦ごとに力をつけてきているのは間違いないでしょう。
前走は園田に遠征して1400mの交流競走に出走。最内枠からスタートを決めると、好位の内で立ち回り、勝負どころでやや置かれたものの、エンジンがかかってからはしぶとく脚を使いました。前からは離されたものの4着でゴールしており、距離短縮、小回りコースへの対応力も示すことができたと思います。
現状では最後にもう一段ギアが上がらないようなところはありますが、しまいを生かす競馬はだいぶ板についてきました。血統的にも伸びしろがありますし、今後さらにパワーアップしていけるでしょう。馬がしっかりしてくれば、もっと流れに乗った競馬もできると思いますし、あとひと押しも利くようになるのではないでしょうか。


※南関東4競馬場への転入はできません。

※信楽牧場（滋賀県甲賀市信楽町神山）に在厩しており、預託料は10,450円/日（税込）です。
8月27日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：永井　啓弍