レンツシュピッツェ　Lenzspitze　　牡　４歳　　※地方競馬　在籍

父ドゥラメンテは荒削りながらも豪快な末脚で差し切った皐月賞、レースレコード（当時）をマークした日本ダービーとクラシック春二冠を達成。4歳時のドバイシーマクラシックでは落鉄、宝塚記念では入線後に跛行と不運も重なり、共に2着と涙を呑んでのスタッドインとなりました。1、2年目ともに300頭近くに種付けを行ったように、キングカメハメハの有力後継馬として人気は絶大。初年度産駒からタイトルホルダー（天皇賞・春、菊花賞、宝塚記念、皐月賞2着）やアリーヴォ（小倉大賞典、大阪杯3着）、バーデンヴァイラー（マーキュリーC）、キングストンボーイ（青葉賞2着）、アスコルターレ（マーガレットS、もみじS）、ジュンブルースカイ（東スポ杯2歳S3着）らを送り出し、一昨年のファーストシーズンサイアーチャンピオンに輝きました。セカンドクロップからも牝馬二冠のスターズオンアース（桜花賞、オークス）をはじめ、ベルクレスタ（アルテミスS2着）やドゥラドーレス（毎日杯3着）といった実力馬が続々と快走しており、昨夏まだ9歳という若さでの急逝が惜しまれます。

一方、母系は英・愛オークスともに3着のStella Polarisや、伊グランクリテリウムの覇者Anguilloを産んだStardomに遡るヨーロッパ由来の優秀なファミリー。祖母シャピーラは独G2ヘンケルレネンを勝ち、仏G1アスタルテ賞で2着。母シュピッツェは中央で2勝を挙げ、1000万クラスでも度々善戦しました。半兄エターナルボンドも中央平地で2勝、おばに秋華賞出走馬セウアズール（道新スポーツ賞など中央4勝）、おじに中央OP馬フュージョンロック（鎌倉Sなど中央4勝、2着7回）とその勢いに陰りはなく、常にトップクラスの種牡馬との交配が続いている点もこの一族に対する期待の大きさを物語っています。

2019年のセレクトセールにて4104万円で取引された逸材で、JRAでは今年6月までに22戦1勝。3歳春の中京・白百合S（芝2000m）では3着マカオンドールから1馬身差の4着に好走するなど、芝、ダートを問わず1800m以上で結果を残していました。そして、今年の6月23日のサラブレッドオークションにて出品されたことから当方が落札。兵庫の現厩舎へ移籍させました。

移籍初戦となった7月22日の園田・A2B1（ダ1870m）から約1ヵ月間に3戦を消化し、5、7、7着。距離は1870、1700、1400mと毎回変えて使いましたが、いい結果につながっていない現状です。この結果から園田の現クラスでは今後も苦戦が予想されることため、今回のオークションに出品することを決断いたしました。

JRA時代は1勝クラスのダート戦でたびたび好走しているように、ダート適性がないとは思えません。地方競馬でも条件、相手関係、コースなどが変われば、まだまだやれると思います。年齢もまだ4歳ですし、そういった意味でも再スタートのタイミングとしては遅くないでしょう。新天地での活躍を祈っております。

【本馬についての現状説明】
右後肢に慢性的な繋靭帯炎を抱えていますが、負重の掛かる前肢とは異なり、そこまでパフォーマンスに影響はしていないと思います。走りがワンペースで、走法も頭が高いところがあり、またハミを外すこともありました。3戦を消化し、色々分かってきて、これからブリンカーなどを色々と試してみたかったところでしたので、残念な気持ちがありますが、新天地でなんとか頑張って欲しいと思っています。なお、左トモ、繋ぎにあかぎれによる傷腫れがあります。（園田競馬・飯田良弘調教師）


※さく癖があります。

※南関東4競馬場への転入が可能です。

※園田競馬場・飯田良弘厩舎（兵庫県尼崎市田能）に在厩しています。預託料につきましては、サラブレッドオークション事務局にお問い合わせください。
8月27日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：橘　勝年