ナーサック　Narsaq　　牡　３歳　　※中央競馬　登録抹消

父ローエングリンは、母がフランスオークス馬カーリング、父が世界各国のG1を席捲したシングスピールという良血馬。3歳春のクラシックでは抽選除外に泣きましたが、宝塚記念で古馬相手に3着となるなど高い能力を示し、古馬になって本格化。G1タイトルにはあと一歩届かなかったもののG2を4勝し、ムーランドロンシャン賞2着、香港マイル3着と海外でも活躍しました。8歳まで現役を続けて引退、種牡馬入り。2年目の産駒となるロゴタイプが朝日杯FSを制して、父が果たせなかったG1制覇を成し遂げると、同馬はその後に皐月賞、安田記念にも優勝。その後もヴゼットジョリー、カラクレナイ、トーセンスーリヤといった重賞ウイナーを送り出し、地方競馬でも重賞勝ち馬を輩出しています。産駒は全体的に晩成傾向にあり、早くから走った馬でも、息の長い活躍を見せるのが特徴です。

母系を見ますと、半姉カレンチャンはスプリンターズS、高松宮記念に優勝した名スプリンターで、半兄のスプリングソングも京阪杯の勝ち馬。めいにはマーキュリーC2着のテリオスベル、京阪杯やオーシャンS2着のカレンモエがいます。母スプリングチケットも6勝を挙げて重賞、G1に駒を進めた活躍馬で、その半弟タケミカヅチは皐月賞2着でダービー卿CTに優勝。祖母カズミハルコマも4勝を挙げています。近親には新潟記念など重賞2勝のブリリアントロードがおり、天皇賞馬レッツゴーターキンなども同じ一族の出身。国内で多くの活躍馬を送り出してきた由緒あるファミリーです。

本馬は2022年3月19日に中京芝1200mの3歳未勝利戦でデビュー。スタートは1馬身ほどの遅れでしたが、その後のダッシュもひと息で、気合をつけられながら後方を追走する格好となりました。直線を向いたときには前と大きな差がありましたが、ゴーサインが出てからの反応は良く、結果的には13着ですが、メンバー最速の上がりタイムをマーク。経験馬相手に素質の一端を見せてくれました。
同舞台の2戦目はゲートを互角に出ましたが、やはり行き脚は速くなく後方からの競馬に。それでも初戦と比べると差のない位置を追走できており、直線では勝ち馬に前に入られる場面もありましたが、怯むことなく脚を使って0秒5差の5着でゴール。2戦目で早くも掲示板を確保しています。
その後は北海道シリーズに参戦。3戦目の函館芝1200m戦では7着と着順を落としましたが、着差は0秒6で、メンバー上位の上がりタイムをマークしました。4戦目の函館芝1800m戦は距離が合わなかったのか脚を使えず11着に終わりましたが、前走の札幌芝1200m戦では勝ち馬に強い競馬をされたものの、2着とは0秒5差の7着。短距離戦ならば大崩れすることなく走れています。
とにかく育成段階から成長の遅かった馬で、馬がなかなか仕上がらずにデビューも遅くなりました。それでも、さすがにG1馬の弟という素質を感じさせる走りは見せてくれましたし、厩舎のほうでも、もう少し時間があれば勝たせることができたと話しているほどです。
牡馬にしては体が大きくありませんが、カイ食いなどに問題はなく、これから時間をかけて体力面なども強化されていきそうです。道悪や洋芝を苦にしないパワーも秘めていますし、ダートで変わってくる可能性もあるのではないでしょうか。大きな可能性を秘めた一頭ですし、新天地で羽ばたいてもらいたいと思っています。

なお、現状で以下の症状が見られます。
・両前管の内側に骨瘤気味（熱感・痛みはありません）
・お尻・両トモに擦り傷
・全身皮膚病
現状渡しのノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。記載事項に関するキャンセルには応じられません。


※南関東3競馬場（川崎・船橋・浦和）への特例転入が可能です。

※島上牧場（滋賀県栗東市荒張）に在厩しており、預託料は7,700円/日（税込）です。
9月3日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：社台ファーム