カムアウトロール　Come Out Roll　　牝　３歳　　※中央競馬　登録抹消

父バゴはフランスで生産、調教され、G1を5勝した名馬。デビューから連勝を重ね、4連勝で2歳G1のクリテリヨムアンテルナシヨナルを制すると、3歳初戦のジャンプラ賞に続き、パリ大賞も制して6連勝。その後、初の国外遠征となった英インターナショナルSで3着に敗れ初黒星を喫しましたが、秋には凱旋門賞を制覇。この年のカルティエ賞最優秀3歳牡馬に選出されました。翌年も現役を続け、4歳初戦のガネー賞でG1タイトルを上積み。その後はなかなか勝ち切れず、ジャパンC8着を最後に引退、日本で種牡馬入りしました。産駒は2009年にデビュー。初年度からフラワーCを勝ち、桜花賞2着のオウケンサクラや、菊花賞馬ビッグウィークを送り出す上々の滑り出しで、その後も秋華賞、宝塚記念、有馬記念を勝ったクロノジェネシスや、朝日杯FS2着、皐月賞3着のステラヴェローチェなどが活躍しており、距離の長短、芝、ダートを問わずに結果を出しています。

母系を見ますと、母ラッキーダイスは芝1600mでJRA1勝。半姉ジョーカナチャンはアイビスSDの勝ち馬で、他にも半姉メガミチャンが名古屋で7勝を挙げています。伯父のダイワプリベールは新馬、芙蓉Sを連勝するなど中央で3勝を挙げ、高知に移籍後もA級で勝利。祖母ミスベガスはイタリアでリステッドレース勝ちし、米国に遠征して芝のG3セニョリータSを勝っています。欧州を中心に発展してきたファミリーとなりますが、遡れば米国のG1ウイナーや、日本でフェアリーSを勝ったタヤスブルームなども一族に名を連ねていて、多様な活躍を見せています。

本馬は2022年6月25日に阪神芝1800mの3歳未勝利戦でデビュー。スタートは互角でしたが、無理に先行争いには加わらず、中団に取りついて自分のリズムで運びました。馬群が密集し、そこまで差のない位置で直線を向きましたが、追い出されてからの反応はもうひとつで、17頭立ての13着でゴールしています。
2戦目の小倉芝1800m戦では大外枠からの発走で、縦長の展開の後方からの競馬。3、4コーナーで前との差を詰め、直線に入ってからも脚は使いましたが、ラストはやや伸びを欠く格好で16頭立ての11着まで。同舞台の前走はこれまで以上に位置を取り、中団で運びましたが、4コーナーでステッキが入っても反応が物足りず、16頭立ての13着に終わっています。

前向きさがあって一生懸命走ってくれる馬ですが、小柄な牝馬の分、現状では体力面で物足りないところもあり、ラストのひと押しが物足りない走りになってしまっています。デビューが遅れたように、まだまだこれからの馬ということなのでしょう。そうした中でも競馬もかたちは徐々に良くなってきており、フィジカル面の成長次第でいい方向に変わってきそうです。
現状では、滞在でレースを使える競馬場が向いていると思いますし、タフで重い馬場のコースよりは、軽い馬場のほうが向いているでしょう。新天地での変わり身に期待しております。
なお現在、全身に皮膚病がみられます。


※南関東4競馬場への転入はできません。

※島上牧場（滋賀県栗東市荒張）に在厩しており、預託料は7,700円/日（税込）です。
9月10日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：服部　健太郎