ハッピークイン　Happy Queen　　牝　２歳　　※地方競馬　在籍

父ヤマカツエースはキングカメハメハ産駒として3歳春のニュージーランドTで重賞初制覇を果たし、秋の福島記念、年明けの中山金杯を連勝。5歳時には前年に続く金鯱賞2連覇の殊勲で重賞5勝目を挙げ、大阪杯3、4着、有馬記念4着とG1の舞台でも善戦して見せました。種牡馬入りは2019年。初年度は58頭の種付けオファーを集めており、ファーストクロップが今夏の2歳新馬戦より順次デビューを開始。7月の小倉で新馬勝ちを果たしたタガノタントが2戦目のフェニックス賞で2着になっています。自身が2歳6月の早期デビューから6歳の大阪杯に至るまで長年に亘ってトップレベルのパフォーマンスを示したように、その産駒たちにも仕上がりの良さに加えて、息の長い活躍が望まれています。

一方、母系は英オークス、英セントレジャーなどを制し、凱旋門賞で2着に好走した名牝Sun Princessを4代母に持ち、Prince of Dance（デューハーストS）やフサイチコンコルド（日本ダービー）、アンライバルド（皐月賞）、ヴィクトリー（皐月賞）らもこのファミリーの出身。近親にはStage Gift（ヨークSなど英仏重賞3勝）やエレアノラデュース（ブランドフォードS）、ノーワン（フィリーズレビュー）、Scottish Stage（愛オークス2着）といった国内外での活躍馬が名を連ねており、おじメイショウバッカスは園田で5勝、半姉ミッシーコルザは地方転籍後に佐賀で3連勝、さらには川崎でこれでまでに3勝を挙げています。

「トレッキングハイ」の馬名でホッカイドウ競馬・門別競馬場でデビューを目指していた本馬。7月4日の能力検査（ダ800m）を50.8秒で走破し、5頭中の3着（馬体重452kg）。出走態勢を整えるまで時間経過を要し、デビュー後も即結果を望むのは難しいとの判断から、7月14日のサラブレッドオークションに出品され、当方で落札いたしました。

その後は馬名を「ハッピークイン」に改め、高知競馬に移籍。順調に出走態勢を整え、8月21日の高知・2歳新馬（ダ800m）でデビューすると、スタート直後から前2頭に離された3番手を追走。その後も前との差を詰めることができませんでしたが、それでも3着を死守し、デビュー戦としてはまずまずの内容と結果だったと思います。

続く9月4日の高知・グルス特別（ダ1300m）はこの距離だとペースが落ち着くこともあり、スタート直後より2番手を追走。3～4コーナーでは持ったままの手応えで先頭を窺うなど、大きな見せ場を作りましたが、直線に向くとパタッと脚が止まってしまい、結果5着での入線となりました。4コーナーでの手応えの良さを見ると、やや不可解な負け方ではありましたが、現状ではスタミナ不足ということなのでしょう。もう少し距離が短ければ勝てていたのでは、と思う結果でした。

その後は9月20日の高知・ペガスス特別（ダ1300m）が、序盤で先行したものの4コーナーで失速して9着。10月1日の高知・吉彦宏子金婚記念特別（ダ1300m）はスタート直後に前に入った馬のキックバックを嫌がり、頭を上げて後方に下がってしまい、そのまま9着。10月15日の高知・2歳-3（ダ1300m）ではホライゾネットを装着して変わり身に期待したものの、3～4コーナーでペースが上がるとついて行けず8着でした。近3走とも2戦目の走破タイムを大きく下回っているように、必ずしも「着順＝実力」ではないと思います。また、2戦目以降は全て1300mに出走していますが、これは高知競馬に精通された方ならご存じでしょうが、番組編成上のもの。2戦目の結果、内容から現状での本馬の距離適性は、もう少し短いところにあるのではと推測されます。

本馬の現状を考慮すると、ある程度時間をかけて状態を立て直し、心身の成長も促す必要があり、さらにレース環境を変えてあげることが、本馬の可能性を広げると思われます。以上のようなことから総合的に判断して今回のオークションに出品する決断をいたしました。まだ、2歳と若く、伸びしろも残していますので、時間をかければ新天地でガラリと変わる可能性は十分あると思います。よろしくお願いいたします。

【本馬についての現状説明】
普段は大人しいタイプですが、レース本番になると、少しイレ込むことがあります。また、心身ともに幼く、レースで集中して走っていない印象を受けますね。まだ2歳と若いということもありますが、現状は成長待ちといったところでしょうか。その分、伸びしろはあると思います。（高知競馬・松木啓助調教師）


※南関東4競馬場への転入が可能です。

※高知競馬場・松木啓助厩舎（高知県高知市長浜宮田）に在厩しています。預託料につきましては、サラブレッドオークション事務局にお問い合わせください。
10月22日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：松木　和子