ギャレットルレーヴ　Garret le Reve　　セン　２歳　　※中央競馬　登録抹消

父リオンディーズはキャリア1戦で朝日杯フューチュリティSを制し、最優秀2歳牡馬に選出。脚部不安により日本ダービー5着がラストランとなりましたが、種牡馬1年目から191頭に及ぶオファーを集める人気ぶり。一昨年デビューイヤーを迎えた初年度産駒リプレーザ（兵庫チャンピオンシップ、ジャパンダートダービー5着）やテーオーロイヤル（ダイヤモンドS、天皇賞・春3着）、ピンクカメハメハ（サウジダービー）、アナザーリリック（福島牝馬S、アネモネS）らが躍進を見せると、セカンドクロップにあたるジャスティンロック（京都2歳S）やインダストリア（ジュニアC、NHKマイルC5着）、オタルエバー（ファルコンS3着、新潟2歳S3着）、ブッシュガーデン（クローバー賞2着、エーデルワイス賞4着）、今年3連勝を飾ったヤマトコウセイ、ストーリアらが好発進。芝・ダートを問わず、すでに中央・地方で計150頭が勝ち上がりを決めています。キングカメハメハの直仔であり、母は名牝シーザリオ。兄弟にG1馬エピファネイア、サートゥルナーリアがいる珠玉の血統は必ずや成功へと結び付くはずです。

一方、母系はG2ミシガンマイルアンドワンエイスHなど米重賞6勝馬Present Valueを産んだFairly Regalを4代母に、米リステッド競走の勝ち馬Summer Moodを曾祖母に、そしてNHKマイルCでエルコンドルパサーの3着に善戦したスギノキューティー（フラワーC）を祖母に持つ、実績豊かなファミリー。おばに中央OP馬スカイキューティー（サンライズS、チバテレ杯）や福島2歳Sの勝ち馬プラチナローズなど母のきょうだいで勝ち星を量産しており、いとこには地方重賞10勝ジュエルクイーン（エーデルワイス賞2着）が存在。近親にはWarm Heart（英G3ノーフォークS、仏G1モルニー賞2着）やTiger Ride（米G3ヴァリーヴューS、米G1ベルダムS2着）といった欧米における活躍馬も名を連ねています。

10月30日の阪神・2歳新馬（ダ1800m）にて栗東・松下武士厩舎よりデビュー。スタート後、スッと馬なりで先行して2番手につけられたように、スタートセンスとスピードを感じましたし、1000m通過65秒5とゆったりしたペースの中でも折り合えました。しかし、勝負どころの3～4コーナーで後続が外から進出してくると、ちょっと怯むような感じで後退してしまい、その後は自らやめてしまうような感じでした。直前の追い切り時計が、栗東坂路で55.2-41.1-27.4-13.8だったため、おそらく一度使ってからだろうと話していた中でしたので、着順はある意味想定内。前半から2番手の好位置につけられたことは、正直、いい意味で想定外でした。

そして、一度実戦を使った効果は大きく、2戦目の1週前追い切りでは自己ベストとなる栗東坂路51.4-38.2-26.0-13.6をマーク。終いは少々バタバタでしたが、4ハロン51秒台を出せたことは大きな収穫でしたし、翌週の最終追い切りでは同じく栗東坂路で53.9-39.2-25.4-12.6と、きれいな加速ラップで駆け上がってくれました。調教から明かな前進を感じながら、11月27日の阪神・2歳未勝利（ダ1800m）に臨むと、前走に引き続きスタートは良かったのですが、内から積極的にハナを主張した馬が多かったことに加え、両隣の馬も激しく手綱を押して先行する構えを見せた為、ジョッキーは無理せず後方へ控えるレースを選択。ところが、キックバックを受けて嫌がる素振りを見せてしまうと、その後も前走のような行きっぷりが最後まで見られず、結局後方のまま終わってしまいました。

レース後、大きな疲れも見られないことから、12月4日の阪神・2歳未勝利（ダ1800m）へ連闘。スタート後、外の馬に前を閉められるような形になり、頭を上げて嫌がる素振りを見せてしまうと、その後もなかなか闘争心に火がつかず、結局そのまま見せ場を作れず、後方での入線となりました。

この3戦を見る限り、現状では中央で勝ち負けに持ち込むことは難しく、心身の成長にはもう少し時間を要することから、今回のオークションに出品する決断をいたしました。デビュー戦で前目のポジションでレースを進めることができたこと、ならびに一度使われて調教の走りが一変したことを考えると、決して能力がないわけではなさそうです。馬っ気が強くて、デビュー前に去勢手術を行った経緯などから、メンタル面の成長とケアが今後のカギを握っていると思われます。なお、デビュー戦ではチークピーシーズ、2戦目ではシャドーロール、3戦目ではブリンカーと、一戦ごとに馬具を変えて試してみましたが、レース結果を見る限り、大きな効果があったとは言えないでしょう。


※2022年7月15日に去勢手術を行っています。

※南関東4競馬場への転入はできません。

※きおりステーブル（三重県名張市滝之原・名張ホースランドパーク）に在厩しており、預託料は12,650円/日（税込）です。
12月10日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：野嶋　祥二