アザル　Azar　　牝　５歳　　※中央競馬　登録抹消

父オルフェーヴルは2011年の牡馬クラシック3冠馬。3歳時には有馬記念も制して年度代表馬に選出されました。翌年は宝塚記念を勝って秋はフランスに遠征。凱旋門賞では完全に抜け出したところで内にモタれる悪癖を出し、あと一歩で栄冠を逃します。翌年も凱旋門賞に挑み、今度は怪物トレヴの2着と世界一の夢は果たせませんでしたが、ラストランの有馬記念で8馬身差の圧勝を飾り、種牡馬入りを果たしました。初年度産駒のロックディスタウンが札幌2歳S、ラッキーライラックがアルテミスSと阪神JFを制して種牡馬としての価値を高め、翌年にはエポカドーロが皐月賞を制してクラシック初制覇。ラッキーライラックはその後もエリザベス女王杯連覇、大阪杯などタイトルを積み重ねています。その後もジャパンC2着のオーソリティなどの活躍馬を続々と送り出し、芝だけでなく、マルシュロレーヌがBCディスタフを制覇、ウシュバテソーロが東京大賞典を勝つなど、ダートの一流馬も目立ってきています。

母系を見ますと、半兄のキルロードはJRA6勝を挙げ、昨年は高松宮記念3着、京阪杯2着の活躍。同じく半兄のヤマノハヤブサは芝短距離で2勝、半弟のザアトムもJRAで勝ち上がり、現在は1勝クラスで上位争い中と活気のあるきょうだいです。母キルシュワッサーも短距離戦でJRA4勝を挙げた活躍馬で、そのきょうだいも3頭がJRAで勝ち上がり。いとこには南関東の重賞で活躍したマルヒロブライティがいます。溯れば、4代母ブライティは米国でG2を2勝。その子孫には、BCスプリントなどを制して種牡馬となったダンシングスプリーや、米G1エイコーンS、メイトロンSなどを勝った名牝ヘヴンリープライズなど、多数のG1勝ち馬が名を連ねています。

本馬は2021年2月28日に阪神芝1800mの3歳未勝利戦でデビューし、後方から脚を使えずに16頭立ての13着。2戦目からはダートに鞍替えし、徐々に先行力も発揮できるようになってきましたが、なかなか成績が上がらず、7戦0勝で未勝利戦の期間が終了。一旦中央の登録は抹消して名古屋競馬に移籍しました。
移籍初戦となった1400mのC23組戦で2着に逃げ粘ると、3戦目に同距離のC22組戦を差し切って初勝利。その後、相手が強化されても大崩れせず、3、2着のあと1400mのC15組特別戦を4馬身差で圧勝。名古屋では6戦して全て4着以内という成績で、JRA復帰を果たしています。
再転入後は4戦連続で2桁着順となかなか成績が上がりませんでしたが、徐々に1勝クラスにも慣れてきたのか、昨秋は新潟ダート1200m戦でメンバー上位の上りタイムをマークして6着。福島芝1200m戦では11着ながら0秒8差とそこまで差のない競馬を見せてくれました。ただ、年明け初戦の中京ダート1200m戦では16頭立ての12着と脚を使えず、走りが安定しないこともあり、このタイミングでオークションに出品させていただきます。
オルフェーヴル産駒の牝馬らしく、気性の難しいところがあり、追い切りではいい動きをしますが、それがなかなか結果につながってこないところがあります。もう少し精神面の成長を期待したいところですが、地方競馬では大崩れせずに走れていますし、新天地で前進してくれることを期待しております。


※南関東4競馬場への転入はできません。

※島上牧場（滋賀県栗東市荒張）に在厩しており、預託料は9,680円/日（税込）です。
1月21日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：ケーエスＨＤ