アサンテギア　Asante Gear　　牝　５歳　　※地方競馬　在籍

父クリエイター2は米国で生産、調教され、2歳時は4戦して2着3回と勝ち切れませんでしたが、3歳時に素質が開花。初勝利直後のG2レベルSで3着となると、続くG1アーカンソーダービーでは最後方から豪快な追い込みを決めて早くもビッグタイトルを手に入れました。その後は3冠路線に駒を進め、ケンタッキーダービーでは13着に終わりましたが、3ベルモントSでは日本から遠征したラニなどを一蹴して2度目のG1勝ちを果たしています。8月のトラヴァースSで7着に敗れたあと引退、秋に日本での種牡馬入りが決まり、初年度産駒は2020年にデビュー。初年度産駒はダートを中心に勝ち上がり、JRAで3頭が新馬勝ちを果たしました。地方競馬では重賞勝ち馬も出ています。父が日本でも実績があるタピットで、母系はペルーの名門牝系。今後砂の大物を出す可能性を秘めたサイアーと言えるでしょう。

母系を見ますと、母アサンテサーナは南関東で12戦7勝という成績。半姉モンテサーナは佐賀で2勝、半弟のノースジャスティスは南関東で4勝を挙げています。祖母ガッツマンテンはホッカイドウで1勝ののち、移籍した南関東で3勝。3代母ハロースペシャルは名古屋で9勝ののち、南関東で7勝と息長く活躍しました。そのいとこにはカブトヤマ記念を勝ったテイエムトッキューやNHK杯2着のカミノスオードなどがおり、近親にもステイヤーズS2着のタガジョーノーブルや、プロキオンS3着のテイエムアクションといった重賞好走馬がおり、中央、地方を問わずに非常に堅実なファミリーとなっています。

本馬は2020年8月5日に門別1000mの新馬戦でデビュー。互角のスタートから二の脚を利かせて好位に取りつき、手応え良く逃げた馬を追走しました。4コーナーで外から並びかけると、直線はしぶとい抵抗にあいましたが、ラストは引き離して2馬身半差をつけてゴール。デビュー勝ちを果たしました。
2戦目は1000mの特別戦に参戦し、中央の3勝クラスまで出世したエムオーシャトルの4着。3戦目の1200mの特別戦で6着と勝ち負けには持ち込めませんでしたが、差す形でメンバー上位の上がりタイムをマークするなど、手応えを残して2歳戦を終了しました。
翌年は復帰戦となった1200mの特別戦こそ7着に終わりましたが、その後はC3C4戦で2、2、3着と安定。続く準重賞のうらかわオープンでは8頭立ての7着ながら0秒7差と大崩れせず、この一戦を最後に大井競馬に移籍しました。
移籍後はC2クラスで掲示板止まりの競馬がしばらく続いたものの、移籍から1年近く経った4歳秋の1200m戦で鮮やかな差し切りを決め、南関東での初勝利。その後も1400mのC2戦で2着になるなど、展開次第では好勝負できるところを見せています。

今年に入ってからの3戦は思ったほど着順が上がらず、今回のオークション出品となりますが、着順ほど負けているわけではなく、キャリア全体を振り返っても、2秒以上負けたような惨敗はありません。新天地でも、安定した差し脚を武器に頑張ってくれるのではないでしょうか。

【本馬についての現状説明】
使い込んで疲れが溜まってくるとカイ食いが細くなるところがあります。フレッシュな状態で使った昨秋は終いの脚が切れて勝利を挙げてくれましたし、今後も活気を持たせながら使っていっていただければと思います。短い距離で展開待ちのタイプですが、大井では直線で窮屈になるような場面もありましたし、少頭数立てとなる競馬場であれば直線で捌ける可能性が高く、活躍が見込めるかもしれません。（大井競馬・吉井竜一調教師）


※さく癖があります。

※南関東3競馬場（川崎・船橋・浦和）への転入が可能です（大井競馬退厩手当受給のため）。

※阿見TC内セグチレーシングステーブル（茨城県稲敷郡阿見町福田）に在厩しており、預託料は9,350円/日（税込）です。
3月11日（土）より落札者様の預託料負担となります。


販売申込者：菊地　博